遺骨と祈り

29件の記録
- はな@hana-hitsuji052025年8月2日読み終わった図書館で借りたもし自分が死んだらそれで終わりで、残された骨に意思はないし、意味なんて持たせなくていいと思っていた。 でも自分がもしその死者なら家族に『見つけた!』と言ってもらえたらどんな気持ちか。 そして自分のことを忘れていってもらうためにも、早く見つけてくれたらと思うのかもしれない。 大切な人が自分のことを哀しみ続けるのがつらいかもしれない。 『自分がやってることって、すぐ効果が出ることではないんです。でも今、起きていることですよね。だからずっとモヤモヤしてるんですよ』 私もよくこのことを考える。 出来ることを考えて探してやってみるけど、結局何も出来てない気がしてしんどくなる気持ち、多分同質のものと思う。 『中立とは何か。多数派と少数派の中間に立って、強いものと弱いものの中間に立って、何が中立か』という言葉がすごく胸に響く。 考えうる限りのそれ以上の酷いことを一方的にされたとして、それを自分ならいつか許せるものなのかな。 歩み寄らないと前に進めないとか、いつか許し合ってとか聞くと、すごくモヤモヤする。きれいごとに聞こえて100%でその通りだねとまだ頷けない。 その思いを抱えたまま死ぬまで生きることしか出来んくない?? 知れば知るほど世界で起きていることが繋がっていてしんどい。でも知らないといけない気がする。
- はな@hana-hitsuji052025年7月25日読み始めた図書館で借りた週末は久しぶりに映画を観ようと思い立ち、待ち時間までの間にこの本を読み進めている。 第1章 2018年2月パレスチナをカフェで読んでいたら、知らない男の子が『バァ!』と背後からビックリさせてきた。 私のことを『宮崎さん』だと思っている。 両親はオーダーしていて彼が私に話しかけているのに気づいていなかった。 大好きなキャラクターについて説明する一生懸命な目がとても嬉しくて、こちらはニコニコしすぎて目がなくなりそう。 この子がなんの疑いもなく信じてくれた大人として正しくありたいなと思った。 同時にパレスチナの子ども達のことを考える。 死んでしまった子、まだかろうじて生きている子、死にそうな子、色んな子ども達のことを考えた。 併読している『阿・吽』のセリフも思い出す。 関わりのある知っている子どもだけじゃなく、すべての子どもが救われてほしいと心から思う。 紅茶を飲むことさえ罪悪感が伴う中で、自分に今、出来ることは声の届きにくい方、小さな声、塞がれる声を聞き知ることな気がする。 すみませーん! こっちにおいで!邪魔しないのよと呼ばれてパッと彼が駆けていくがこちらに再び戻ってくる。 人を殺める判断をするひとも、パレスチナ人は人間じゃないという人も、かつてはみんな子どもだったんよな、など思う。 観てきた映画は『国宝』だったんだけどもう、もう…。
- JUMPEI AMANO@Amanong22025年6月23日読み終わったカフェ読書自宅今日は有給休暇を取得していたので一気読み。 東ティモール、パレスチナ、福島、沖縄、水俣、等々。様々な土地を著者と共に行き来しながら、土地土地の過去と現在を往復しながら、加害と被害の構造、その複雑な絡まり合いを見つめていく。当然ながら写真も良い。良書。
- つたゐ@tutai_k2025年6月13日読み終わった感想うまくまだ書けないんだが、安田菜津紀『遺骨と祈り』すごい良かったよ。ちょうど一昨日「小名浜ピープルズ」(小松理虔)っていう本を読んでたら、原発事故考証館がある温泉宿のエッセイがあって、そこに娘さんのランドセルを展示していて、語り部のような活動をしている木村さんっていうかたの話があったの。『遺骨と祈り』は、その木村さんと、沖縄の戦没者の遺骨を捜索している具志堅さんの交流を中心に、ガザでの虐殺にもしっかり言及している本だった。 靖国神社の前で行われたシールを貼ってもらうアクションでは、様々な立ち位置の人が「遺骨の含まれた土を辺野古の埋め立てに使うべきではない」というシールを貼っていたこととかは、戦禍が近づいてきてるいま、「私たち」は本当に「戦争」をしたいのか、決まってしまったら/始まってしまったら「止められないのか」ということを問われていると思った。いろんな人に読んでほしいし、読んだよっていうことを語り合うことから始めたいなと思える本だった。
- kirakira30@kirakira302025年5月23日「社会は踏まれている側ばかりに何かを求める。『もっと我慢しろ』、あるいは『もっと声をあげろ』『もっと怒れ』と。時に『憎まない』ことの美徳まで求められ、非暴力を掲げれば称賛される。けれども本来必要なのは、『踏んでいる側』から変わることなのだ。」 (p019) 私も「踏んでいる側」であることを考える。
- hina@hina13f2025年5月18日読み終わったガザで、福島で、沖縄で、東ティモールで。 世界のいたるところで、今も蹂躙され続ける人々の記録。 「沖縄を「捨石」として多くの住民を奪った戦争と、その遺骨を基地建設に使うことをいとわない政治。津波被災者の捜索を拒んだ原発事故と、その遺骨の上に中間貯蔵施設を作ることの残酷さに無自覚な政府。」