水やりはいつも深夜だけど (角川文庫)

12件の記録
- ねう@neuawai2025年10月9日まだ読んでるゆっくり、読み進めている。 かそけきサンカヨウ、読みながら泣いてしまった。 “かそけき” とは、幽しっていう古語で「今にも消えてしまいそうなほど、薄い・淡い・ほのかな」様子を表す言葉なんだって。 幽し… 美しいなぁ。
- amy@note_15812025年8月31日読み終わった感想ジェンダー家族は何がどうあればうまくいっている、と言えるのだろうか。 当然のことながら人間が生まれて育っていく過程には教育だったり労働だったりその他いろいろなことに関わるし、その関わることのしわ寄せがすべていくのが家族という場なのだろうと思う それだけいまのこの社会では家族や家庭で担わなければいけない役割が大きすぎる 求められる夫像や妻像、父親像、母親像、はては子どもの理想的な姿までもが社会から無言の圧力で求められ、そこから弾かれた場合のケアは家族がすることになる それなのに労働時間は長く、各家庭の働き手は時間もきつくて余裕なんてない 家族にしわ寄せがいくとどうなるか、社会とのコンフリクトの狭間で揺れる人たちを窪美澄さんが描いた。社会への批判的な視座を保ちつつ、作中で生きている人物たちは必死で愛おしく映る。 背中を撫さすってあげたくなるような、この人の行く末を見守らずにはいられないというような人物だし、そういう物語が上手な作家だと思う
- 7235@_7_2_3_5_2025年8月4日読み終わった@ 自宅植物をモチーフとした作品で編まれた短篇小説集。家族、というものはどの立場のひともなにかと悩みが尽きないもので、口に出してはいけないんじゃないか・おもうことすら許されないんじゃないかといった感情がしっかりと描かれていて、読んだひとにとってよき理解者になってくれる本だとおもう。「かそけきサンカヨウ」がとくにすきでした。
- saki@53hon_to2025年4月16日読み終わった『夜空に浮かぶ欠けた月たち』ぶりの窪美澄さん。 もともとは「かそけきサンカヨウ」が気になっていたのだけど、それはもちろんのこと、他の短編もかなりよかった……!読み終えて改めてタイトルを眺めて、ものすごくいいなぁ、とじんわり。 さまざまな家族模様が描かれていたのだけど、それぞれの家族のカタチが異なるように、抱える悩みや苦労も違っていて、それでも「隣の芝生は青い」ように見えるのがものすごく現実的だった。 思い通りにならない、認めてもらえない。そう思っているは相手も同じ。そういうギスギスが増えてしまうのも、家族だからこそ。忘れないようにしないとな、と再認識。