浮世の画家〔新版〕

6件の記録
- purjus@purjus2025年9月24日読み終わった続けてこちらも読んだ いちぶ結婚小説であった 谷崎と川端と漱石を足して3で割ったような感じの面白さもありスルスル読了 けっして批判一辺倒ではなく時代に限定された存在としての人間の弱さ、自己欺瞞を描いているのだが あたたかみがありつつ 落語的に生温く弱さを肯定するのではなく、それでもやっぱりダメだよねこれはというシニカルな批評的まなざしもあり イシグロちゃんとしてる〜 信頼できる〜
- すべての本読み読み委員会@nadare2025年9月13日読み終わった"思い出"という名の天秤があるとする。左に「増える機会」。右を「振り返る回数」としたとき、若い頃は左の秤が重いだろう。しかし歳を取るにつれて、思い出は作るものではなく、立ち返るものになっていく。右の秤がだんだんと重くなり、ガタと傾いてからの、人生。悲しいものではなくて、なんならそこからが本番で、カズオイシグロに惹かれる理由はここにあるのかな?