不眠屋框
@brotlose_lehrer
「ふみんやかまち」と言います。何でも読みます。宜しくお願いします。
- 2026年2月14日
穴掘り公爵 新潮クレスト・ブックスミック・ジャクソン気になる - 2026年2月14日
菜食主義者きむふな,ハン・ガン気になる - 2026年2月14日
アンナ・カレーニナ 上トルストイ気になる - 2026年2月14日
ファウスト博士 上トーマス・マン,関楠生,関泰祐気になる - 2026年2月14日
魔の山 上トーマス・マン,望月市恵,関泰祐気になる - 2026年2月13日
ソルジェニーツィン短篇集 (岩波文庫 赤 635-2)ソルジェニーツィン読んでる - 2026年2月13日
ゴドーを待ちながらサミュエル・ベケット,安堂信也気になる - 2026年2月12日
戦争は女の顔をしていないスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ,三浦みどり読んでる - 2026年2月11日
暗い時代の人々ハンナ・アーレント,阿部斉気になる - 2026年1月23日
あなたのいえわたしのいえ加古里子気になる - 2026年1月13日
昭和史発掘 3松本清張読んでる - 2026年1月9日
はてしない物語 下エンデ,M.(ミヒャエル),上田真而子,佐藤真理子読み終わった幼少期に読みかけたものに再挑戦。 むしろおとなになってから読んで良かったと強く感じた。 上巻、現実パートとファンタージエン国パートが入り乱れるうちは、何故だか気もそぞろで集中して読めなかった。 下巻、話が本格的にファンタージエンに移ってからは信じられないほど没頭して一気読み。 この経験自体、主人公バスチアンの経験と全く同じだと気づいて戦慄した。 全体としてあまりにも上手い、良く出来た作品。 読書を愛する人のためのファンタジーとして、これ以上のものは無いのではとさえ思う。 母を亡くし父との家庭に愛情を見出せず、学校でも不遇な少年バスチアンの苦悩は、彼を「終わりのない物語」への切望に駆り立てる。 上巻では、ファンタージエン救国の使命を帯びた少年アトレーユを応援し、彼を助けたい一心だったバスチアンが、下巻の冒頭ではついに自ら王国を救い大いなる栄誉を得、アトレーユとも友人になり、夢を叶えたかに見えた。 しかしその瞬間から、自分の真の望みを知らないバスチアンの迷走が始まる。 子どもっぽい感情や虚栄心に駆られてアトレーユを煩がり、悪しき讒言を聞き入れて彼を遠ざけ、ついにはその胸に剣を突き立てる。 それでも何故アトレーユがバスチアンを見限ってしまわないのか、結末直前まで全くわからなかった。 今ならわかる。 バスチアンより一足先に「生命の水」を飲んだアトレーユは、(物語の中の人物であるにも関わらず)自身の存在に確信を持つと同時に「愛するという悦び」を体得し、それを命懸けで貫いたのだと。 自らの名さえ忘れたバスチアンに代わって彼の名を高らかに宣言するアトレーユの勇姿に、ただただ胸が熱くなった。 下巻の物語を通じ、アトレーユは常にバスチアンを本当の意味で愛そうとしていたし、バスチアンも最後にそれに気づいたからこそ「生命の水」を持ち帰ることができたのだろう。 そしてプロローグとエピローグ。 古本屋に始まり古本屋に終わる、これほど私たち本好きの心を掻き立てる舞台設定もない。 「はてしない物語は『はてしない物語』だけではない」 という語りが、全ての物語の持つ「はてしない」可能性を謳い、私たちをまた新たな物語へと誘う。 夢と希望を胸に、新しい1日に向かって駆け出して行ったバスチアンの背中は私たちのそれであり、その心を終生忘れないことが、私たちの世界と物語の世界両方を活かす方法なのだとエンデは締めくくる。 今後しばらく、この作品のことを考え続けてしまうと思う。 あまりにも多くの要素があり、悩み多き青少年のための成長物語としても読めるし、夢を失いかけたおとなの復活物語としても読める(バスチアンの父の心の深層などは、おとなであれば一層共感して読むことができるはず)。 また「物語」と「現実」が互いを侵食し合うというモチーフは、陰謀論のストーリーにファクトが押し潰されそうになっている今の時代(それでいて、文学や人間性の価値は限りなく低く見積もられている時代)を予言したかのようであり、エンデの洞察の鋭さには驚かされる。 こんなに素晴らしい作品だとは思わなかった。 やはりエンデはすごい。 読めて本当に良かった。 - 2026年1月9日
移動祝祭日アーネスト・ヘミングウェイ,Ernest Hemingway,高見浩気になる - 2026年1月9日
歴史哲学最終講義G.W.F.ヘーゲル,松田純気になる - 2026年1月9日
新版 歴史のための弁明マルク・ブロック,松村剛気になる - 2026年1月9日
はてしない物語 上エンデ,M.(ミヒャエル),上田真而子,佐藤真理子読み終わった - 2026年1月8日
人は成熟するにつれて若くなるヘルマン・ヘッセ,フォルカー・ミヒェルス気になる - 2026年1月7日
重力と恩寵シモーヌ・ヴェイユ,冨原眞弓買った - 2026年1月7日
- 2026年1月7日
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