鳥類学者の半分は、鳥類学ではできてない

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- つたゐ@tutai_k2025年8月6日読み始めた「子育てに関することだけでなく、動物の行動を人間社会に当てはめて考えることはご法度とされている。なぜならば、人間と野生動物のあいだには決定的な違いがあるためだ。 それは、野生の世界には損得はあっても善悪はないということである。 人間社会では倫理的に否定される行為でも、鳥は良心の呵責を覚えない。」 p.71
- つたゐ@tutai_k2025年8月6日読み終わっためちゃめちゃ、めちゃめちゃおもしろかった。鳥類学の研究者とか「鳥を見てるだけで労働が成り立ってる」と思いがちだが、実は鳥を見ていない仕事もたくさんあるんだな〜とか、ひとくちに生物の研究と言っても多分花形になるような研究と、そうじゃない研究があるみたい。 わたしが川上和人の本を好きだなと思うのは、人間の感覚からしたらマイナスに感じられる事象をポジティブに書いたり、鳥にとっての「当たり前」として人類とは離れた感覚を肯定していくところ。 この本だと「絶滅」を完全に否定的には書かない部分で、「うつくしい絶滅」という言葉が使われていたが、その部分とか。「鳥類学者だからって鳥が好きだと思うなよ」でも、巣材の少ない島嶼では同族の骨を巣材に作る、という描写を「うつくしい」と書いていて、この眼差しを私は好きだと思う。