休館日の彼女たち
20件の記録
袖@colomode2025年12月27日かつて読んだ文体が、好きで、好きで、くらくらする! 甘やかな酩酊感。 深夜、どこか遠くの知らない世界のラジオを、奇跡的にあったチューニングでひとり聴いているみたいな読み心地。 倒置法の多い、時にぶつ切れ感のあるセンテンスが、他者から遠い主人公の世界を表しているかのよう。そして意味深なメタファーで主人公の心理状態を掘り下げていくセンス。 言ってしまえば世界から隔絶された主人公が、ヴィーナスとの交流を通して、少しだけ壁を飛び越える話なわけだが、そんな陳腐なあらすじではこぼれ落ちるすばらしい世界観がある。 夢から覚めて、生身で世界に繰り出すようなエンディングも爽快でいいな。

翠@noctambulist2025年6月22日読み終わった平行の直線はどこまで伸ばしても永遠に交わることがありません。教師の説明はもはや宣告であり、言葉を尽くしても他者とはわかりあえないのだという実感は、冷たく凝ってゆくばかり。それでも、語りあうことには意味と可能性がある。諦めずに信じ続けたい。
凝@mtmtroom2025年6月8日読み終わった帯の概要に惹かれて手に取った一冊。誰にでも、誰にも打ち明けられない悩みがある。殻を破ってほしいくせに自ら分厚い壁を作ってしまうもの。 でもやはり諦められなくて、胸の奥深く、誰にも触れられない場所へそっと隠しておく。 言葉は怖い。言葉は心を傷付ける。だから距離を置いておきたいし、触れたくない。けれども美しくて、あたたかい。 だから人はひとりでは生きてゆけないのかもしれない。誰かと生きていたくて、できれば大切な人と、共に。 誰にでも心には弱い箇所があること、コミュニケーションは心に勇気に与えてくれることを、あの黄色が教えてくれました。とても素敵な物語で、わたしにとって大切な小説になりました。 どうか彼女たちの未来にたくさんの祝福が、少しでも長い時間が、訪れますように。



匙@sajisann2025年1月7日読み終わった優しいトーンのファンタジー恋愛小説。惹句のシスターフッドはその通りなんだけど、空想的ではあってもレズビアン小説であることをあまりに隠し過ぎるのは良くないと思った。 “見る”という支配的、管理的なモードを担う男性ハシバミに、それに対するカウンターとしての“聞く”ことが柔らかく女性たちに当てはめられている。 筑摩書房のイベントで購入。




















