哲学と聞くとどうしても小難しい印象が強く、敬遠してしまいがちだが、哲学は思っていたよりも日常生活に溢れていて、「なんで」と考えた瞬間に哲学は始まっていく。 大人になればなるほど、純粋な「なんで」を出せなくなっている気がする。 哲学対話、ここに出てくる人たちほど大層なことは話せないかもしれないけど、参加してみたいなと思った。

p70「神が沈黙してるのはさ、うちらが他者の声を聞くためじゃね」 自分だけの「考える」ばかりをしていると孤立になり、水中を彷徨っているようになってしまう。 その苦しみを、問いの深淵さと取り違えることがないようにしていきたいし、大切な人たちにもそうあってほしいと思う。

以前から読みたかった本。audibleでは著者ご本人が朗読されている。「ぜんぜんわからない」の章は3度くらい聴きながら、自分の考えていることを混ぜ合わせていった。

すごく好きな、てつがくの本。 なんでだろう、どうしてだろう、わたしって、世界って何のためにあるんだろう？ そんな問いをどんどんしていいんだと思えるというか、こんなにも考えている人がこの世界にいると知れて嬉しかった。深い水中で、ひとりぼっちの仲間と手を繋げた感覚になれる本。

この人といる時の自分が好き、の本版。この本を読んでいる時の自分の感覚が好き。