レモン畑の吸血鬼
20件の記録
くらな@3bus_08302026年7月28日読み終わった借りてきた日本中が変化を強いられている。その点では、わたしたち〈蚕女工〉だけではなかった。わたしは祖父が自分の土地の小作人になるのを見た。奴隷の身分に。江戸に黒船が現れた時分、祖父は若者だった。祖父は粟と赤そばを育てた。穀物の半分を地代として払い、それが三分の二度となり、最終的には、二度の凶作が続いたのち、収穫物をすべて差し出すことになった。その年、儀式として、そして実際に、京都から今では東京と呼ばれれ江戸へと、首都が行列を組んで移動した。世界は馬車の車輪の下に名前を脱ぎ捨てていき、御籠に乗った十代の天皇が、まるで荘厳なる毛虫のように山々を超えていった。
うねうね@73uneune2026年3月28日読み終わった🥟🥟🥟🥟🥟 不思議な話ばかりだけど読後は切なくて後を引く。設定が突飛なのに悲哀を感じるから面白い。淡々とした筆致だけど情感があってとてもよかった。罪悪感や償い、やるせなさ、静かな暴力で満ちている。表題作と「お国のための糸繰り」、「エリック・ミューティスの墓なし人形」が特によかった。


























