わかりやすい民藝

7件の記録
- はれのき・ちゅうた@harenokichuta2025年4月18日わかりやすい民藝を読み終えた。 D&DEPARTMENTの勉強会?にて講演された内容を本にしたもの。軽快な話し言葉で進むため読みやすい。 <民藝>の言葉を作り上げた柳宗悦の主張をなぞりながら話が進む。 この本を読むと<民藝>は柳宗悦の生き様に他ならないと思えた。 大日本帝國下で、新しく生まれた「美術」という一元的な価値観に対してのカウンターとして、「民衆的工藝」の美しさを伝えるための<民藝>という言葉が生まれた。 そのため、民藝は器などの日常使いの工芸品を表す言葉でもあり、それらをつくる人や試みを体現するものでもあり、何が民藝なのかと考える思想自体でもある。 「〇〇だから民藝である」、「〇〇だから民藝ではない」と簡単に分類できない。 後半は、D&DEPARTMENTを始めとする現代の人々と民藝の共通項から問題提起をする対談。 民藝という言葉が生まれたのが1926年とされているので、100年近くの間に民藝がどう広まり、影響を与えたのか、答え合わせする時期でもあるのではと感じました。 文章は分かりやすいものの、考え出すとどんどん深みにハマります。 柳宗悦の考えたことをもっと知りたい。 柳宗悦以外の人たちは民藝へどう向き合ったのか? 時代に対してのカウンターが民藝なら、今そのポジションを担っているのは何なのだろうか? 更に深く知りたいことがたくさん出てくる本でした。
- はれのき・ちゅうた@harenokichuta2025年4月12日読み始めた内沼晋太郎さんのポッドキャストの中で、「わかりやすい・・・」「わからないままの・・・」「アウトオブ・・・」という3つの側面があるよね。という話のきっかけになった一冊。 本書の最初の一文が、 "「わかりやすい民藝」というタイトルを冠していながら、いきなりこう書くのも申し訳ないのですが、<民藝>を定義することはきっと誰にもできません。" という言葉で、これはきっと面白い本に違いない。と期待が高まる。
- つばめ@swallow32025年3月29日読み終わった焼き物を見たり買ったりする上で、 ・美しさの基準を知らないといけない ・どういう良さがあるか分からないといけない ・一生ものになるようなものを買う っていうイメージがあった。 この本で、 特別なものに最初からいいものだと思うのではなく、何気なく買ったものを使うなかで、あたりまえの良さにハッと気付かされる。 完璧なものを求めるではなく、不完全なものを手に入れることで不完全でも許し合える力になる。 という今までとは違う視点を学ぶことができた。 民藝って定義されてるようで、色んな矛盾や解釈があって色んな見方ができるのがおもしろいなと思う。