
はれのき・ちゅうた
@harenokichuta
工務店の設計・施工をしています。
3児の父。建築や都市、旅行、コーヒーなど。
日々の暮らしに根付いたものを読んでいきたいです。
- 2026年7月7日
ノースライト横山秀夫読み終わった建築家が読むべき、建築家が主人公の小説。 建築家のあらゆる苦しみが出てくる。お金、売れない苦労、家族、理想の建築とのギャップ。小説だけど、読んでいるといたたまれない気持ちになる。 そして同じだけ、建築家の熱い想いも感じることができる。これが自分なんだという建築をつくる熱意。つくりあげたという実感。なぜ建築家になったのか。そんな最初の頃の気持ちを呼び覚ましてくれる。 建築に携わる人には特に読んでほしい一冊だ。 ブルーノタウトが物語で重要な役目を果たす。タウトの日本での暮らしや建築についても知ることができる。この小説はブルーノタウトについて書きたかったから出来上がったのではないだろうか? 終盤の盛り上がりは、ちょっと前の設計事務所の姿だなと思いつつも読んでいて熱くなる。いつか自身の建築への熱意に疑問を抱いた時に、再読したい。 - 2026年6月30日
死ぬまで生きる日記土門蘭読み終わった小学生の頃から「死にたい」という思いを持ち続けてきた著者が、2年間のカウンセリングを受けた記録を綴った本。カウンセリングとはこういうものなのかと知ることができる。 乗り越えるべきものだった「死にたい」という気持ちはなくなることはないけれど、カウンセラーとの対話をする度に変化して、一緒に生きていくものへと変わっていく。そして、最後は違う言葉に置き換えることができるようになる。著者とカウンセラーとのそんなやりとりに自分を重ねてしまいました。 二人とも言語化する能力がとにかく高い。もっと自分の心を言葉にできるようになりたい。他人の心に深く響く言葉を投げかけたいと思いました。 - 2026年6月26日
NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版マーシャル・B・ローゼンバーグ,安納献,小川敏子読み終わった非暴力で対話をするための方法論。 言ってることは超シンプル。けれど、理解し実践するのは難解だ。 現代のケアの文脈で、基礎にあたる本だと思った。 事実と自分の感情、それから自分が本当に求めていることをしっかり分けて表現できるようになること。普段の生活でちょっとだけ意識して行動してみようと思う。 Aiとのペアリーディングはここでも役に立った。 一章ずつ読書メモをAIに打ち込み、補足をしてもらいながら読む。 古くてわかりずらい実例を現代版に置き換えてもらったり、直訳的で難解な表現に解説を加え、さらに原文も出してくれたりして理解が深まる。ここまで詳細にAIが記述できるのは多くの人に長年読まれてきた古典本だからこそ。 - 2026年6月20日
- 2026年6月17日
ツバキ文具店小川糸読み終わった誰かに手紙を書きたくなる。 主人公はツバキ文具店の店主、ポッポちゃん。文具店の傍ら、手紙の代筆屋を営んでいる。代筆屋なんて仕事があることを初めて知った。 ラブレターから絶縁状まで、手紙は様々だ。ガラスペンに筆、万年筆、手紙の中身に合わせて道具も変える。紙を選び、相応しい様相で宛名を書き、封筒を用意する。これだ!という切手を貼る。 手紙は文章以外でも、たくさんのことを伝えることができる。こんな手紙を自分も描きたくなる。 リアルな鎌倉での暮らしを感じられるのもいい。鎌倉が重ねて来た歴史が、こんなにも生活の中に浸透してるって理解できる。鎌倉とか京都とか歴史ある街に住みたくなった。 続編もあるらしいので読みたい。 - 2026年6月15日
ふたりの読書会向井和美気になる - 2026年6月15日
増補 ネガティヴ・ケイパビリティで生きる朱喜哲,杉谷和哉,谷川嘉浩気になる - 2026年6月10日
関係人口の時代田中輝美読み終わった離れている特定の地域に愛着を持ち、商品を買って応援したり、定期的に通って住民と親しくなったり、イベントやお祭りを手伝ったりする人を関係人口と呼ぶらしい。都市に住みながら地方に短期間留学したり、二拠点居住をしたり、観光と定住の間の新しい地域活性化のプレーヤーとして注目されている。 地域のために何かをしたい人と、外部のつながりを求めている地域がこんなにも存在することを知れた。 もう地域の人口減少を食い止めるのではなく、人口減少する中でどのように豊かな暮らしを送るかを考える段階にきている。空き家も増える中で、一つの地域に留まらず、複数の場所に住むというのは魅力的な選択肢に見えた。島留学とかしてみたいな。 - 2026年5月30日
時をかけるゆとり朝井リョウ読み終わった先に『風と共にゆとりぬ』を読んでしまったから、比べると文章に若さを感じる。 無駄に笑える度合いは変わらず、あの目医者はこういうことだったのか。と伏線回収のように、風と共にゆとりぬの内容が思い返される。 先月『夜のピクニック』を読んだ。 奇しくも、この本にも同じような夜通し歩く話が登場する。 しかし、同じテーマを掲げているのに、こうまで真逆に描かれていることに驚きを隠せない。 - 2026年5月29日
生成AIで世界はこう変わる今井翔太読み終わった本屋で平置きされていて手に取った。単純なテクニックの話ではなくて、AI研究者は未来をこんな風に見通していると知れたのが良かった。 2013年の未来予想では、AIによって賃金の低い単純労働が置き換わると予想されていたが、2023年の予想では高学歴で高いスキルを要する仕事がよりAIの影響を受けると、予想が逆転しているところが興味深かった。 - 2026年5月27日
新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。ジュリア・キャメロン,菅靖彦読み終わったジャーナリングの元祖とも言える本。 この本に書いてある「モーニング・ページ」を一週間ほど実践してみた。 毎朝起きてノートに向かう。同じ書く行為でも、朝に書き出すと空っぽの状態で書き始められるから新鮮だ。 1992年に書かれた本で翻訳ということもあり、表現が分かりづらい部分もあったので、AIに一章ずつ解説してもらいながら読み進めた。 内容を的確に把握していて、解説も分かりやすい。多くの人に読まれ、解説がたくさん出ているような古典本は、AIが内容をかなり把握している。もはや本自体を読まなくても内容を理解することが出来そうだ。 ただ、この本で語られている「自分の感性で感じたことを信じる」ということは、原著を読まなければ成し得ないと思う。 AIが汲み上げなかったノイズとも言えるような部分が、実は自分の感性を磨くための大事な部分だったりする。「この表現がよく分からない」とか「この言い回しには納得できない」といった感想でさえ、自分なりの感性によって生まれた価値あるものだ。 AIと一緒に本を読む体験は、これまでになかった面白いものだった。 けれど、AIを盲目的に受け入れることなく、自分の感性をなくさないようにしていきたい。 - 2026年5月20日
- 2026年5月14日
風と共にゆとりぬ朝井リョウ読み終わったこの本の内容、全部嘘であって欲しい。 どうして彼にばかり、こんなに面白い出来事が起こるのだろうか。羨ましさを通り越して、憎ささえ感じる。 作家だからこのような豊かな人生になるのか、こんな体験をしているから作家になれだのだろうか。 作中のさくらももこさんのエッセイに対しての記述が、この本自身を正しく表していると思った。 「私はとにかく子どものころからさくらももこさんのエッセイ集が大好きで、いつか小説家になるという夢が叶ったら自分も彼女のような”少し長め、かつ、メッセージ性皆無のくだらないエピソードばかりで編まれたエッセイ集"を出すんだっ、と鼻息を荒くしていた。」(p195) そして、肛門記の「カシャ、カシャカシャ」という文では耐えきれずに吹き出してしまった。 このエッセイ、すごすぎる。 - 2026年5月10日
書く瞑想古川武士読み終わったジャーナリングに興味を持ち、手に取りました。 この本では自分の感情にフォーカスし、心の声に耳を傾ける「感情ジャーナル」という手法を紹介しています。 自分がマイナスに感じたことを書き出し、次にプラスに感じたことを書き出す。手書きで書くことでより効果的になる。 自分がこれまで書いていた日記はジャーナリングだったんだと気付きました。 日記、マインドフルネス、禅といった自分の関心ごとが繋がった感覚がありました。 この本の感情ジャーナルには、型があり「マイナス感情の箇条書き」→「プラス感情の箇条書き」→「マイナス感情のフリーライティング」→「プラス感情のフリーライティング」という流れで、書く時間まで指定されています。 マイナスより先にプラスの感情が出てくることもあるし、もっと書きたいとなることもある。プラスともマイナスともつかないことが思い浮かぶこともある。自分にとっては少し書きづらいワークでした。 極論してしまえば、プラスなのかマイナスなのかは自分の捉え方次第なのだ。 「朝早く起きてしまった」ということを、十分寝られなかったとマイナスに捉えられるし、いつもより早く起きられてよかったとプラスにも捉えられる。それが同時に浮かんできます。 感情が生まれた瞬間には、なかなか俯瞰して見ることは難しい。一見マイナスと思われることでも、俯瞰して見るとプラスにもなり得ると知ることが出来ました。 怒り、悲しみ、寂しさ、羞恥心。そんなマイナスに見える感情を、単なるマイナスと受け取らない。そんなことを教えてくれたように思います。 - 2026年5月2日
リーチ先生原田マハ読み終わったバーナード・リーチが来日からイギリスで工房「リーチ・ポタリー」を開くまでを描いた長編小説。民藝運動に深く関わる柳宗悦や濱田庄司といった実在の偉人たちが登場し、リアルな熱量を持って語り合い、作陶する姿にはワクワクしました。 主人公であるリーチの助手・沖亀之助は架空の人物とのことですが、著者の圧倒的な筆力で史実とフィクションがシームレスに混ざり合い、すべてが真実のように思えるほど。 元々「民藝」に関心があったことと、実在する地方を舞台にしたローカル小説を読みたいと思っていたところ、本作に出会いました。柳宗悦が居を構え、かつリーチが窯を開いた「我孫子」という身近な土地が舞台になっていることにも強く惹かれました。我孫子にある「三樹荘」跡地について調べ、訪問の計画を練っているところです。 実は読む前からSNSで結末をなんとなく知ってしまっていたため、ページが残り少なくなるにつれて切ない気持ちが募りました。 ただの歴史小説にとどまらず、まちづくりや民藝という世界への入り口になるような、多くの可能性に満ちた一冊でした。 - 2026年5月2日
- 2026年4月21日
リーチ先生原田マハ読み始めた『成瀬は天下を取りにいく』を読んでローカル小説っていいなと思い、次に読む本を選びました。 柳宗悦や河井寛次郎たちが冒頭から登場して語り合っている姿に、現代に偉人が立ち現れたかのような感覚になってテンションが上がります。 - 2026年4月19日
百冊で耕す近藤康太郎読み終わったreadsで紹介されていて、興味を持って読んだ。 自分の正典と呼べるような100冊を集めた本棚をつくるために、本物の読書術についてというテーマで語られる様々な読書のあり方。最後には諳んじられるくらいになり、100冊の本すら要らなくなる状態を目指す。 各章の最後の言葉が美しい。理屈っぽくなく、短い言葉で簡潔に語る。読書家の言葉とはこうあるべきか。 同じ本を第三言語まで一文字ずつ辞書を引きながら読むストイックさもありつつ、ただ読むだけでもいい、理解できていなくてもいいという寛容さもあって救われる。 本を読む人をこれでもかと褒めちぎり、勇気付けてくれた。こんな形の読書もあるのだと発見することが出来た。まずは、朝起きてすぐに、まどろみの中で15分本を読むことを実践したいと思う。 - 2026年4月12日
成瀬は天下を取りにいく宮島未奈読み終わった成瀬は破天荒である。 『うたうおばけ』から続けて読んだせいか、破天荒な女性という点で、成瀬がくどうれいんと重なって見えた。 周りに流されず自分を持っている。周りの意見や周囲の視線は気にしない。いい意味でも悪い意味でも。 そんな成瀬に憧れもするし、これは真似できないと諦めに近い畏敬の念を抱いたりもする。 ローカル小説という点でも面白い。ミシガンやよりみちぱんなど、実在するお店やスポットが多数登場して、全く接点のなかった大津市に親しみを覚えてしまっている。ローカル小説の金字塔であり、大津市にはそれなりの経済効果があったんじゃないだろうか。 - 2026年4月7日
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