ヒトとヒグマ
12件の記録
隅田川@202506282025年10月29日audiobook読んでよかった一冊! 詳細より 生態系の頂点に立ち、近づきがたい野生動物ヒグマ。ヒトはいつどのような進化をたどってユーラシア大陸でヒグマと出会い、なぜ文化的に共存することになったのか? ヒグマの動物学的・生態学的な特徴から説き起こし、時代と地域を超えた進化上の展開を追い、クマ送り儀礼に見る人間と自然との豊饒な文化の意味にまで迫る。 はじめに 第1章 ヒグマとはどんな動物か 1 ヒグマは陸生の大型食肉類 2 どこに分布しているのか 3 どんな生活をしているのか 4 ヒグマにはどんな仲間がいるのか 第2章 ヒグマは生態系でどんな役割を果たしているのか 1 森林生態系の頂点に立つヒグマ 2 海と森の間の物質循環を仲介するヒグマ 3 森を広げるヒグマ 4 生態ピラミッドでの位置づけ 5 ヒグマと人間社会 第3章 ヒグマはどのようにしてヒトと出会ったのか 1 ヒグマはどのようにして分布を広げたのか 2 ネアンデルタール人はヒグマと出会っていたのか 3 ホモ・サピエンスとヒグマとの出会い 4 北方民族文化のなかで生き続けるヒグマ 5 言語地理学とヒグマ 第4章 狩猟からクマ送り儀礼へ 1 ヒグマの冬眠と春の覚醒は死と再生を象徴する 2 カムイ界と人間界を結ぶヒグマ 3 クマ送り儀礼の起源と発達 4 二つのクマ送り儀礼ーー狩猟型と仔グマ飼育型 5 狩猟型クマ送り儀礼の範囲と文化圏 6 飼育型クマ送り儀礼はなぜ極東で発達したのか 7 仔グマに対する価値観の共有が人々の絆を強める 第5章 ヒグマの夢は何を意味するのか 1 口承文芸のなかのヒグマ 2 夢のなかのヒグマは何を意味するのか 3 意識と無意識を結ぶヒグマ 4 クマ送り儀礼は文化的に記憶されたのか 5 精神的な感受性と寛容性とは 終 章 ヒグマ文化論ーー人間と自然の共存を考える 1 ヒグマに関する二つのとらえ方 2 ヒグマへの親近感と神秘性 3 ヒグマ文化論の展開 4 「社会ー生態システム」を尊重するソフトパワーの必要性 おわりに 参照文献
- 北奏館@hokusoh2025年4月23日気になる読みたい道民はヒグマがクマのデフォルトなんだよね。金太郎がクマと相撲取るってどんなだよと思ってたけど、金太郎と相撲とったクマはたぶんツキノワグマ。 (本とは関係ないです)


hina@hina13f2025年4月23日読み終わったアイヌヒトが、多文化を擁護して共存するための手引きとなる良書。 ヒトとヒグマがともに辿った、長い歴史を振り返る。 「ソフトパワーには、心の根底に確固とした絆や団結の持続性を生み出す強い力がある。」 「他者の文化を知ることは、異文化を理解すること、さらには自文化を知ることにつながる。」 「かわいらしいぬいぐるみのような仔グマが民族間のキズナを高め、民族間の安定化をもたらす力をもっていた」 『ヒトとヒグマーー狩猟からクマ送り儀礼まで』 増田隆一 著 岩波新書


















