反出生主義入門
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- りん@rin___2026年2月22日読み終わった「子どもを産むのは倫理的に悪である」 という直観的とは言いがたい主張の論拠がどこにあるのか、理解したいと思って読んだ。 平たく言えば、「この世は地獄だから、新しく苦しむ存在をもうけることはよくない」ということだと理解した。 言い換えると、反出生主義は苦痛を受ける人はいない方がよいという直観的な主張に支えられているのであり、一見したときの受け入れがたさとのギャップが興味深かった。 その受け入れがたさゆえ、当然さまざまな反論が湧き上がるが、本書内ではそれらを一つずつ潰していく形になっている。 本書はベネターの『生まれてこない方が良かった』の解説がベースだが、むしろ著者の哲学研究者・生活者としての自己反省的な態度が大変印象に残った。 男性として、権威主義的なアカデミアにおいて、反出生主義を研究し主張することの葛藤が随所に見られる(註の中で自分のことを「確実に差別主義者である」とまで言い切っている)。 本書をある程度理解しながら読み切ったが、自分も反出生主義者として子どもを産むのをやめようとは思わなかった(自分がマジョリティで男性の立場からこれを言うことの暴力性は棚に上げている)。 著者はベネターの論を支持しつつ、とは言え現実的でないとして不可知論的アプローチ(生が良いのか悪いのかわからない)を主張する。 生が悪いものかもしれないのだから、これから生まれてしまう将来の世代にとってこの世を少しでもマシな地獄にする責任がある、ということだが、これには心から共感できる。 反出生主義自体の実践はおそらくしない(結果的にしているかもしれない…)が、その根底にある人権への意識や、もっと広く言えば存在するものへの愛は持っていたいと思う。

曖昧模糊@sukonbu_uo_ou_2025年9月8日読み始めた読んでる20代後半になり、ランドセルを背負ってともに学校に行っていた知り合いたちが、結婚出産を経験しているのを目の当たりにし、自分の人生の中でのこれらについて、以前よりも現実的に考えることが多くなった。 特に出産については、複雑に考えてしまいがちで、整理がつかないことがあるので、気になっていたこの本を読んでみることにした。 1章 「反出生主義にふみ込むまえに」を読む。 「倫理的に出生を考えることとは」という話から始まり、中絶に関するいくつかの議論を紹介。自分が、出生に対してどのような視点を持っているかに向き合えた。次の2章からベネターの思想に触れる。















