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@byakko
  • 2026年8月21日
    ヨルダンの本屋に住んでみた
    体験談は面白かったが、文体が自分には合わなかった。 国内の雰囲気が内に向かって自己満足に浸ろうとしがちな昨今には貴重な海外文化の体験記ではあった。内容はよかった。写真も。 ただいかんせん(既に古めの)インターネットジャーゴンに溢れた文体には、かつて桃尻語訳に感じたようなむず痒さ、いたたまれなさを感じた。noteで評価された文章が書籍化されたのだと後になって知り納得。わたしって面白いでしょう?を前面に出さない文章で読んでみたかった。
  • 2026年8月20日
    ボートの三人男 (中公文庫)
    ボートの三人男 (中公文庫)
    これまで読んだイギリス文学の中でもっともイギリスらしい作品だったかもしれない。 ロンドン近郊からオクスフォードに至るまでのドタバタ舟旅を終始とぼけた語り口で描き出した作品。人を選びそうだがわたしは大好きだった。東海林さだおが好きな人などは楽しめそう。 つっこみどころ満載の物語だが、ところどころで見られる風景や歴史の描写は確かで情景が目に浮かぶ。古い作品(1889年)の古い訳(1961年、改版2010年)とは思えないくらい古さを感じさせない訳だった。
  • 2026年8月5日
    四人の署名 【新訳版】 シャーロック・ホームズ・シリーズ (創元推理文庫)
    長編。当時の他国との関係性が垣間見える点は興味深かったけれど、自分はホームズは短編の方が好みらしい。 また、元来注釈という存在が(読書の流れを止められるようで)好きではないのだけれど、この新訳シリーズでは訳者の知識自慢や言い訳めいた注釈が多すぎて興を削がれる。訳そのものは嫌いではないだけに残念。
  • 2026年7月31日
    家守綺譚(新潮文庫)
    不思議なお話だった。ヒト以外のものもまだ身近だった時代の物語。デジタル機器からのノイズにかき消されてか我々の感性が鈍ったためか、現代においては現実味のない話の集まりではあるけれど。大正末期生まれの祖母から狐狸の話などを聞いて育った自分には不思議と懐かしい世界観であった。
  • 2026年7月18日
    人間たちの話 (ハヤカワ文庫JA)
    ポストアポカリプスあるいはディストピアの世界観に皮肉や風刺が散りばめられた短編集。面白さの中にも危機意識を刺激されるあれこれが見え隠れし考えさせられるが、根底に人間への信頼や希望があるようでもあり読後感は穏やか。 基本楽しく読めるが、楽しいで終わってはいけないだろうと感じるものもあり、読者の側が試されているようにも思う。作者の意図はどこにあるだろう。
  • 2026年6月20日
    本所おけら長屋(六)
    シリーズ6冊目。今回は万造の回でしたね。人に歴史あり。
  • 2026年5月18日
    王女に捧ぐ身辺調査
    王女に捧ぐ身辺調査
    第二次大戦直後のロンドンを舞台に二人の女性が活躍するミステリー小説・第2弾。 会話のテンポもこなれ、脇を固める面々に期待すべきこともわかりやすく、シリーズものの良さがよく出ている作品となっていた。惜しむらくは、風呂敷を広げるだけ広げて、終盤一気呵成に畳みにかかる様子が、自分の好みよりやや慌ただしい点か。 出版当時まだ存命だった王室の人物にまつわるスキャンダルをテーマに扱うなど、イギリスという国の王室に関するタブーの少なさに改めて驚き羨ましく思うと同時に、かの王室に少し同情もしてしまう。
  • 2026年5月16日
    緋色の研究 【新訳版】
    緋色の研究 【新訳版】
    [Kindle Unlimited] 短編集から読みはじめてしまったので、今になってホームズの登場シーンに立ち会うことに。 章仕立てが独特で、長編にも関わらず最後まで引き込まれて終わった。有名すぎる作品だけれどこれまできちんと原作で初めから終わりまで読んだことがあったかどうか。先に読んだ短編でも十分満足度が高かったため長編となると飽きも来るのではと密かに心配していたけれど、無用だったとだけ。解説は冗長すぎる気がしたかな。
  • 2026年5月11日
    ケンブリッジ大学の途切れた原稿の謎 (創元推理文庫)
    ケンブリッジ大学の途切れた原稿の謎 (創元推理文庫)
    イギリス・ケンブリッジ大学の小さなカレッジを舞台としたミステリーシリーズ2作目。 偶然が重なりすぎるご都合主義も見られながら、主役のイモージェンや彼女を取り巻く顔ぶれに好人物が多いため、最後まで気持ちよく読み進められた。無関係に思えた描写まで伏線をきれいに回収してくれるのも気分がいい。 舞台となるカレッジは架空のものながら、それ以外のカレッジはじめ、通りや書店やパブの名前には実在のものが使われているため、同じ時期を1年ほど近隣で過ごした自分には何もかもが懐かしかった。
  • 2026年5月10日
    グアテマラの弟
    グアテマラの弟
    「わたしのマトカ」に続く、エッセイ第二弾。相変わらず個性も文才も感じるいい作品だけれど、敢えて言うなら、少し巧くなりすぎてしまった感も。いずれまた三作目も読みたい。
  • 2026年4月28日
    本所おけら長屋(五)
    シリーズ5巻目。これまでと少し趣向を変えているような気もして、これはこれで楽しめた。これもいいなあれもいいなと思いながら読み進めていたけど、最後のお熊ばあさんにすべてを持って行かれた。
  • 2026年4月26日
    銀河ヒッチハイク・ガイド 銀河ヒッチハイクガイドシリーズ (河出文庫)
    ユーモアとでたらめで固められた奇想天外なSF小説。ずっと以前に原書で読みかけてそれきりになっていたものを、今回邦訳で最初から。物語としてはわかったようなわからないような、言葉遊びや行き当たりばったりにも思える仕掛けも元がラジオドラマの脚本(しかもイギリスの)だと聞けば、なるほどと頷ける。これで最後きれいにまとめて(落として)くれたなら万々歳だったのだけど、尻切れで終わってしまったのが残念。シリーズだったのね。
  • 2026年4月22日
    今昔物語集
    今昔物語集
    学生時代苦手に感じていた古文漢文を、大人になって現代語訳で読む楽しみを教えてくれたのが、杉本苑子さんだった(枕草子と蜻蛉日記)。 それだけに訳註に頻繁に足止めされ、訳者の感想にもつきあわされる今作は残念な出来だった。少年少女向けとあるから、学習まんがのようなシリーズなのかな。
  • 2026年4月17日
    本所おけら長屋(四)
    相変わらず安定の面白さで、水戸黄門やドラえもんのように安心して読めるけれど、話はあそこまでワンパターンでもないので、なおたちが悪い(悪くない)。これ、何度読み直しても楽しいやつだ。今回は女スリと呑まれ侍の話が特によかった。
  • 2026年4月14日
    本所おけら長屋(三) (PHP文芸文庫)
    今作も裏切らない面白さ。万松以外の住人の個性も次第にくっきりしてきて、また、長屋の外にも知った顔ぶれが増えてくるのが楽しい。どの話もよかったけれど、落語と父娘の話が印象に残ってる。
  • 2026年4月14日
    江戸へおかえりなさいませ (河出文庫)
    お江戸でござるで解説をされていた江戸風俗研究家の杉浦日向子さんによるエッセイ集。 江戸の町からひょっこりやってきたツアーガイドのように生き生きと江戸を語る杉浦さんの著作はこれまでも何冊も読んできたけれど、様々な媒体からの寄せ集めである今作は少しまとまりがなく、またあまのじゃく的性格が前面に出すぎておりいつもほどには楽しめなかった。
  • 2026年4月6日
    シャーロック・ホームズの復活
    シャーロック・ホームズの復活
    短編集第3弾。さすがにパターンから物語の予想がつくことは増えてきたけれど、探偵の魅力は相変わらず。 このシリーズの訳は癖が少なく好きだけれど、物語を読むのに必要のない(「シャーロキアンの中では有名」のような)脚注は少しうるさく感じる。
  • 2026年3月31日
    キネマの神様 (文春文庫)
    [ Kindle Unlimited ] 映画をめぐる人々と家族の物語。 エッセイかと思って読み始めたら、引き込まれるお話と文章力で、一気に読まされてしまった。面白かった。昭和の時代にはちらほら見られた主人公の父のような人も、今の時代ならではのネットに精通した若者のことも、両方を実感を伴って想像できる自分くらいの世代が一番楽しめる物語かもしれない。
  • 2026年3月26日
    紋章学入門 (ちくま学芸文庫)
    西欧で使われる紋章について。手強い内容ではあるけれど、とても興味深かった。これで初歩にも満たないレベルの内容だと言うから、どれだけ複雑なのかと天を仰いでしまう。読んだそばから忘れてしまう自信があるけれど、この先絵画などで紋章に触れた折には、少し違った目で見られるかもしれない。
  • 2026年3月21日
    ヨーロッパ国際列車追跡乗車記
    [ Kindle Unlimited ] 1970年代から80年代に活躍したTEE(ヨーロッパ国際急行列車)の写真取材記録。 EUのまだ存在しない当時から、ヨーロッパ各国が協力して列車の規格統一を成し遂げ国際列車を走らせていたことに驚きつつ、旅情たっぷりの古き良き時代の写真を楽しんだ。誤字脱字が散見された点だけが少し残念だったかな。
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