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レイカ
レイカ
@yukari125
  • 2025年5月17日
    いつか中華屋でチャーハンを
    ◾️中華屋の定番ではない料理を追求 店のガラス扉に貼られた「冷やし中華」の文字が目に入った。 自宅と最寄り駅の間にある小さな中華屋さん。 10人も入れば満席になりそうな店舗で、扉に貼られた「冷やし中華」のポスターがやけに目立っていた。 中華屋のメニューといえば、チャーハン、ラーメン、餃子、麻婆豆腐、天津飯など、さまざまな料理が思い浮かぶ。その中で、冷やし中華は、どの程度の人気があるのだろう。ラーメンやチャーハンには及ばないが、そこそこの人気はあるのだろうか。 「冷やし中華はじめました」 「冷やし中華あります」 お店が提供開始を大々的にアピールすることで、需要が喚起されるのかもしれない。 季節を問わずいつでも注文できるわけではなく、夏季限定メニューである点は特別感がある。「はじめました」と言われたら、「それなら食べてみるか」となりそうだ。 冷やし中華と比べると、それほどメジャーではないが、特定の地域ではよく知られていたり、食べられている中華屋のメニューがあるらしい。 「いつか中華屋でチャーハンを」(増田薫・著)は、町の中華屋さんのメニューを追求した漫画エッセイだ。 バンドマンの増田さんは、知人から「中華屋にあるカレーを食べてきてみてよ」と言われたことをきっかけに、定番ではない料理が気になりだす。 「あんかけカツ丼」「中華うどん」「ダル麺」などなど。それぞれの料理の発祥を探ったり、有名店を食べ歩いて、調理法や材料の違い、味の感想などを交えて、漫画で紹介しているのがこの本だ。 「いつか中華屋でチャーハンを」という本書のタイトルは、町の中華屋さんで出されている定番以外のメニューにこだわり、追求している著者の心情をうまく言い表している。 沼にはまってしまって、当面は定番に戻れない感じが漂っていて、面白い。 #本 #読書
  • 2025年5月1日
    君のクイズ
    ◾️クイズの問いに答えはある。人生の問いの答えは? 「ニューヨークへ行きたいか?」 クイズのテレビ番組といえば、思い浮かぶのは「高校生クイズ」だ。 高校生3人組でチームをつくり、優勝すると米国・ニューヨークに招待してもらえることになっていた。番組内でアナウンサーが参加者たちに「ニューヨークへ行きたいか?」と声をかけると、参加者一同が「おー!」と声をあげるのが定番で、印象に残っている。 テレビに出ていた彼らにとって、クイズは何だっただろうか?青春だっただろうか。 小川哲・著「君のクイズ」は、クイズオタクの三島怜央が主人公のミステリー小説だ。 三島は、テレビのクイズ番組「Q1グランプリ」に出場し、決勝戦まで進む。 対戦相手・本庄絆は東京大学出身で、ビジュアルも良く、SNSでも人気者。 同点で迎えた最終問題で、本庄絆は、司会者が一文字も問題を読んでいないうちに回答ボタンを早押しし、正解した。初代王者は本庄に決定し、三島は敗れた。 一文字も読んでいない問題に、本庄はなぜ、答えることができたのか? この問いの答えを探すことが、物語の軸になっている。 しかし、より重要なのは、登場人物たちにとって「クイズ」とはどのようなものか。 「クイズ」にどう向き合うかという問いだ。 物語のクライマックスで、 三島にとって「クイズ」とは何か。 本庄にとっての「クイズ」とは何かが、対比して示される。 「クイズ」への向き合い方の違いは、それぞれの生き方の違いだ。 読者は「クイズ」の競技性を知ることができ、謎解きを楽しめる。 そして、「どう生きるか」という人生の問いも投げかけられる。 人生の問いと答えを考え始めると、奥が深くなる 一冊。 #読書 #本
  • 2025年4月17日
    目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)
    ◾️タイパ、コスパに疲れてない? 勉強の「目的」、仕事の「目的」、外出の「目的」、その商品を買う「目的」、あらゆる場面で、私たちは「目的」を考えるようになっている。 「目的」を明確にすると、それを達成するための手段も見つけやすいと言われる。 さまざまな手段がある中で、より効率的なものを選ぶことが良いとされる。 コスト(費用・お金)は掛けないほうがよい(コスパが良いほうがいい)。 時間も掛けないほうがよい(タイパも良いほうがいい)。 そんなふうに考えがちだ。 コスパやタイパを追い求めると、映画を早送りして見ることになったり、 要約を読むことで読書を済ませることになる。 それって、本当によいことなのだろうか? 國分功一郎・著「目的への抵抗」(新潮新書)は、「目的」というものについて、立ち止まって考えさせる一冊だ。 私たちの毎日の生活の中で、「目的」を明確にする必要なことって、どれくらいあるだろう? 何の目的もなく、行動することに価値があるのではないか。 そんなことを考えさせられる。 特定の目的や、効率的とされる手段に縛られず、「自由」であることの価値も示してくれる。 「コスパ」「タイパ」の考え方に疲れた人に、お勧めしたい1冊。 #読書記録 #読書
  • 2025年4月11日
    本なら売るほど 1
    【本なら売るほど】古本を通して出会う人々の物語 本好き、本屋さん好き、特に古本屋さん好きには、たまらない。 漫画「本なら売るほど」(児島青・著、KADOKAWA) 主人公は、街の古本屋「十月堂」の店主。 お店に本を買いに来る人、本を売る人との出会い、 古書につまった読み手の思い 古本の取り扱いや、値段のつけ方などなど。 古本屋さんの日常で起こりそうな出来事を描いており、 その物語に、心を揺さぶられる。 本って、いいな。 と思わされる一冊。
  • 2025年3月21日
    ルポ 秀和幡ヶ谷レジデンス
  • 2025年3月21日
    本をともす
    本をともす
  • 2025年3月21日
    対馬の海に沈む
    対馬の海に沈む
    「対馬の海に沈む」(窪田新之助・著、集英社)は、JA対馬(対馬農業共同組合)に勤務していた職員の死と、その後に発覚した巨額の横領事件について追ったノンフィクションだ。 西山義治は、JAの共済事業で全国的にトップレベルの成績をあげている人物として知られていた。しかし、2019年2月、大量のアルコールを飲んで車を運転して海に突っ込み、溺死した。 彼の死後、建物の被害を偽造して共済金が振り込まれるようにするなど、さまざまな不正が明らかとなる。被害額の推計は、22億円以上にのぼった。 著者は、これほど大規模な不正を、たった一人の職員がおこしたものとは思えず、違和感を抱いた。共犯者がおり、組織的な腐敗や隠ぺいがあったのではないか?と疑い、調べ始める。 西山の家族、同僚や上司、JA共済の顧客などに取材し、不正の背景を描いていく。 もっとも読み応えがあるのは、JAの組織的な問題にとどまらず、西山に利用された顧客たちの「闇」を指摘した点だろう。彼らは西山の不正により恩恵を受けた面があるにも関わらず、罪に問われることはなく、被害者面をしようと思えばできる。 地道な取材を積み重ねて書かれていて、読み応えある1冊。
  • 2025年3月21日
    対馬の海に沈む
    対馬の海に沈む
  • 2025年3月21日
    対馬の海に沈む
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