君のクイズ

69件の記録
- もん@_mom_n2025年5月4日読み終わった心に残る一節@ 図書館読もう読もうと思っていた本が読む前に文庫化し、(もうそんなに経ったのか…)とぼんやりしてしまうことがよくある。 p.134 むしろクイズに正解することは、その先に自分がまだ知らない世界が広がっていることを知るということでもある。ガガーリンの言葉を知っているおかげで、僕たちは宇宙から見た地球の青さを想像することができる。 p.135 僕は「深夜」という言葉を思い出す。 僕は深い海に沈んだ太陽だった。光が照らす部分を、僕は見ることができる。しかし、光は海底まで届かない。僕は海の中を漂うにつれ、自分の目に見える景色の小ささと、海の広さを知る。見ることのできなかった暗闇の深さを知る。ーーそんなことを考える。
- レイカ@yukari1252025年5月1日読み終わった◾️クイズの問いに答えはある。人生の問いの答えは? 「ニューヨークへ行きたいか?」 クイズのテレビ番組といえば、思い浮かぶのは「高校生クイズ」だ。 高校生3人組でチームをつくり、優勝すると米国・ニューヨークに招待してもらえることになっていた。番組内でアナウンサーが参加者たちに「ニューヨークへ行きたいか?」と声をかけると、参加者一同が「おー!」と声をあげるのが定番で、印象に残っている。 テレビに出ていた彼らにとって、クイズは何だっただろうか?青春だっただろうか。 小川哲・著「君のクイズ」は、クイズオタクの三島怜央が主人公のミステリー小説だ。 三島は、テレビのクイズ番組「Q1グランプリ」に出場し、決勝戦まで進む。 対戦相手・本庄絆は東京大学出身で、ビジュアルも良く、SNSでも人気者。 同点で迎えた最終問題で、本庄絆は、司会者が一文字も問題を読んでいないうちに回答ボタンを早押しし、正解した。初代王者は本庄に決定し、三島は敗れた。 一文字も読んでいない問題に、本庄はなぜ、答えることができたのか? この問いの答えを探すことが、物語の軸になっている。 しかし、より重要なのは、登場人物たちにとって「クイズ」とはどのようなものか。 「クイズ」にどう向き合うかという問いだ。 物語のクライマックスで、 三島にとって「クイズ」とは何か。 本庄にとっての「クイズ」とは何かが、対比して示される。 「クイズ」への向き合い方の違いは、それぞれの生き方の違いだ。 読者は「クイズ」の競技性を知ることができ、謎解きを楽しめる。 そして、「どう生きるか」という人生の問いも投げかけられる。 人生の問いと答えを考え始めると、奥が深くなる 一冊。 #読書 #本
- いま@mayonakayom222025年4月26日読み終わったクイズに対峙した時の思考過程ってこんな感じなのか、面白かった。 「クイズという競技は人間を変える。きっと、サッカーも同じだし、チェスも同じだし、上毛かるたも同じだし、リーグ・オブ・レジェンドも同じだ。あらゆる競技が人間を不可逆に変えるだろう、と僕は思う。それが良いことか悪いことかは別にして。」
- 櫨@natsuhaze2025年4月14日読み終わったXに流れてきたコミカライズ試し読みで続きが気になり、原作に手を伸ばし。 なるほど〜こうなるのか〜。とにかくひたすらひたむきにクイズについて語り続けているのが、ちゃんと謎解きに結びついていくの、ほんと面白い。さらっと読めて、でも唯一無二感のあるお話で、たいへん楽しませていただきました。
- 読書用のなえこ@naeko_03062025年4月4日読み終わった借りてきたとても面白かった~~~!! 「一文字も聞かずに正解したクイズ」からどのように広がっていくのかな、と思っていたけれど、そうくるか~~~と個人的にすごく斬新さを感じた 「一文字も聞かずに正解したクイズ」というのがなぜできたのか、というのを追いかけていった先の解答に納得させられるのがすごい。 あと意外とサクッと読める量だけど、満足感があった
- 中根龍一郎@ryo_nakane2025年3月23日読み返した野田彩子が『君のクイズ』を漫画化、というニュースを見て、それはうれしいな、と思いつつ、本庄絆(と思われる男)の顔が(かなり好みの顔でありつつ)自分の想像とけっこう違っていたので、読み直した。読んでいくうちに、どんどん野田彩子の絵の本庄絆が読みたくなった。小説の登場人物の顔のイメージというのは不思議だ。 本庄絆に限らず、『君のクイズ』には登場人物の外見描写はほとんどない。学歴やクイズ戦歴のようなプロフィール的(あるいは百科事典的——本庄絆の知識のような——)情報、表情や仕草、クイズへの向き合い方の描写はあるが、ファッションやヘアスタイルのような描写はほとんど出てこない、ということに、読み直して改めて気づいた。 カメラが引き、横に並んだ僕たち二人を映す。一七一センチの僕の目線は、本庄絆の顎くらいの高さだ。彼は一八五センチくらいあるだろうか。 (『君のクイズ』p.93) その中で、この身長差の描写はめずらしい。最初に読んだ時は見落としていた、というか、あまり印象に残らなかった。でもこれを野田彩子の漫画で読めるなら、たちまちこの14cmの身長差がきわめて味わい深いものとして立ち上がってくる。『君のクイズ』は、ある見方をとるなら、ひとりの男がひとりの男を追い続ける話だ。そしてそういう話として見た時に、『君のクイズ』の野田彩子によるコミカライズは、とてもぴったりなものに思えてくる。 小説の中で語られる「クイズプレイヤーが超人や魔法使いだと思われてしまう問題」(それ自体はテレビの演出とクイズが不可分だったために出てきた問題で、謝辞の宛先に挙げられている伊沢拓司もしばしば語ってきていた)は、校正者にも身近だ。校正者はすべてを知っているわけではないが、その職業上、しばしばだれかが知らなかったことを調べ出して指摘する。すると、校正者はすべてを知っているように思われてしまう……もちろんそんなことはない。校正者は間違いをする。勘違いもする。知らないことは山のようにある。しかし、調べ物については多少のノウハウもある。魔法のような調べ物ができるという奇妙な評価が、次の仕事につながることもある。実際に、「スペシャルな疑問に期待しています」というおそろしい注文を添えて仕事が来たこともある。 ゲラはショーの舞台ではないし、ゲラでショーのような疑問を出してはいけない。しかし、しばしば私たちはコミュニケーションの不得意さから(あるいはあるていど意図もして)、ゲラをショーにしてしまうことがある。三島玲央の述懐は他人事ではない、と思う。 そこで我慢したせいで、僕は超人になってしまう。結果的に僕は魔法を使ったことになり、クイズプレイヤーの超人神話に加担する。 今になって思う。僕は自分が魔法使いではないことをきちんと説明するべきだった。 (『君のクイズ』p.114)
- 餅@mochinofuton2025年3月11日読み終わった借りてきたすご〜!!物語としても面白いし、クイズプレイヤーについて初めてちゃんと理解出来た! 私も魔法使いだと思って彼らを見てたから、頻出問題とか、口の動きとか、そういう法則も知れて楽しかった。
- 未知@rennon9282025年3月7日読み終わった人生は選択の連続でそれはクイズみたいなものかもしれない。 クイズに正解することが人生を肯定されているように感じる主人公のように、実際私たちの生活もクイズで出来ているのだろうと感じた。
- クラッセさん@533462025年1月31日買った読み終わった小川哲「黄金」の次に手に取った小川哲。 セルフプロデュースのためにクイズを盾に人をあやつる人と、クイズそのものに人生を費やし向き合う人が、同じ時間軸で生きているのに交わることがないねじれ関係を丹念に描かれていると読んだ。 分かり合えると、分かり合えないのさかい目が見える。