恋と誤解された夕焼け

16件の記録
- ハム@unia2025年9月2日読み終わったどこか愛は与えるほうが美しいと思っていたけど、本能的に求め続けるのが人間だとしたらそれを自然の美と捉えて求める愛のほうが美しいとも言えるのかな。 「星座卿」という詩に触れたとき、欠落や孤独、そんな切実さが美しさとも響き合っているような感覚を覚えた。 「川じゃない」という詩では愛の交換原理から距離を置いた意志をもった自発的な愛を強く美しいとしているように読めて、強烈な印象と繊細な美しさが見事に調和してるなと、最果タヒさんの感性と筆致にうなる。 既存の価値観を揺さぶって、問いをもたらしてくれるから詩はわからないなりに触れてみたくなる。
- マサ企画室@masa13pub2025年5月22日読み終わった読書会詩は難しいと言われるが、詩は必ずしも全てを理解できなくてもよいと思う。 詩集であれば、その中の一部を味わったり親しんだり面白がったりすることができれば、詩を読む時間は充実すると思う。 そしてそのコツはある気がする。 最果さんの詩集を読むのはこれが三つ目だけど、今まで一番詩を読む楽しさを味わえた気がする。いい意味で読みやすくなってるのか、それとも自分が慣れたのか…? ★読書会課題本
- ニチカ@10942025年5月6日読み終わったこの本を読んでいたら、ふだんは本をまったく読まない弟が覗き込んできて「流れ星になったり白鳥になったり、いろんなものになるんだね」と言ってきた。たしかに、ってそのときは笑ったけれど、あとから、なるほど恋の本質ってそこかも、と思った。なんにでもなれるような、なににも負けないような、そんな全能感、恋のひたすらまっすぐなところを見せつけられたな。 それでも、きみを愛するにはこのクソみてーな世界も丸ごと愛さないといけない、みたいな諦めが常に漂っていて、でもそれを受け入れきれないから、美しいことばで詩を綴ってむりやり世界を好きになろうとしている、ようにわたしは感じた。だと思っていたら、あとがきに最果さんの詩を書く理由があって、ああ、あなたはわたしたちを救ってくれる側だったのですね、と一本取られた気持ちになった。感情をころころ動かされている。 いままで詩集はあまり読まなかったけれど、詩っておもしろいなあと思えた。たのしかったです。