人間

8件の記録
- 猫@mao10122025年4月5日読み終わったかつて読んだ「僕にはなんにもないんです、って。なんにもない感覚だけがあるんです。」 「なにもないということは全部あるということです。」 「なんかあると勘違いして、そのなんかに固執しているうちにずれ込んでいくんかな?」 何者かになりたいけれどなれない、ということはつまり、テセウスの船のように何者でもあるということなのかもしれない。 何者にもなれなくて良いという無自覚の強さ、という一節に強く惹かれた。そして、影島の会見には非常に共感できる部分が多かった。
- 海街の猫@umimachi_dairy2025年3月11日読み終わったかつて読んだ又吉直樹私にとって図星をつかれるような作品だった。 弱さ・プライド・嫉妬・傲慢さ・空虚さのような、人間のじとっとした所が上手く書かれていた。 記憶というものは自分がそう思いたいという願いでしかないのかもしれない。人間は弱いから都合の良い風に記憶を作り替えて、知らず知らずのうちに自分を守っている。 私自身も覚えがあるし、恐らく人間であれば多かれ少なかれ覚えがあるはずの内容だった。 snsの普及に伴って、大衆の、数の暴力が顕著に出始めているとは感じていた。画面越しに誰かを殺したその手で、自分の子供の頭を撫でているのを想像しただけで頭がおかしくなりそう。みんな麻痺してる。みんな正義じゃない。みんな病気だよ。