ブリス・モンタージュ

30件の記録
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年7月8日読み終わった一つひとつの話がずっしり重くて一篇ずつ読んだ。 マイノリティーから見たマジョリティーの振る舞いのグロテスクさについて考えた。 マイノリティーとして生きることはマイクロアグレッションの連続なのだなと思ったし、傷つかずにいるには鈍感になることが早道なのだろうけど、リン・マーの小説に出てくる彼女たちはきちんと傷ついてそれを乗り越えている。 とてもタフな人たちだった。 この小説はリン・マー自身の傷を乗り越えた勲章なのかもしれない。
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年7月7日まだ読んでる寝る前に一篇ずつ読んで「オフィスアワー」まで読んだ。あと二篇。 独特なフィクションでザラリとした読後感が残る作品が印象に残ってる。 著者が中国系アメリカ人女性というマイノリティーであることも関係しているのかもしれない。
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年7月2日読んでる「ロサンゼルス」「オレンジ」まで。 「オレンジ」でDV元彼がジョークとしてアジア人差別的なことを言っていたシーンを読んで、アメリカで透明化されているアジア人差別ってこういう些細なところに差し込まれてくるのか!と思って嫌な気分になった。 優位的な立場の白人男性の無自覚さがグロテスクに浮き上がって見えた。 ちなみにこの元彼は今まで付き合ってきた女性に寄生しつつ暴力を振るうクズで、最近暴力を受けたパートナーがDVで訴えるために過去に付き合った女性に連絡をとり、DV被害に遭った元恋人たちの証言を集めていた。 この元彼の元カノ(ややこしい)を集めたピクニックも開催されて元彼のDVエピソード大会になったというのが女たちの逆襲という感じでよい。 主人公は参加しなかったが、深夜に元彼の元カノからかかってくる電話で元彼のDVエピソードを語らううちにトラウマの治療になったというのが興味深かった。 続きも楽しみ。
- 清水美穂子@favoriteworks2025年3月29日買った読み終わったおもしろかった『断絶』以上におもしろくも怖い短編集だった。 透明人間になれる「G」というドラッグの話と、 東欧のどこかの国に里帰りして、土地に伝わる祭事に出る夫についていく「戻ること」。 この2つが特に怖かった。その先に行ったら戻れなくなるという、崖っぷちみたいな怖さだ。 「オフィスアワー」はミルハウザーのような、スーパーリアリズムな感じを楽しめる。それは切なくて美しかった。
- 清水美穂子@favoriteworks2025年3月17日読んでる誕生日に買った本。 前作『断絶』に続いておもしろく、さらに怖い。 夢のようだ。 夢で、そこから先へ行ったらもうもとへは戻れないかもしれないという一歩を踏み出してしまった感じを何度か味わう。 怒っている、あるいは諦観している「わたし」に、どこかで共感している自分を観る。