赤と青とエスキース

50件の記録
- 八太@reads_07072025年8月19日かつて読んだ心に残る一節すべての章に赤と青を連想させるモチーフが登場していて、特にあかねが閉経を迎えた時の「私はもう、身体の中心から出る鮮やかな赤を見ることはない」という表現が巧妙でずっと頭の中に残っている。あかねがパニック障害になる章があり、すごい共感できた。 「こんなに頑張ってきたのに、何がいけなかったんだろう。人生に裏切られた気分だった。」 休みをもらっても頑張ってしまう。すごくよくわかる。休んでいるはずのなのに心がすり減っていって、このまま何もできなくなるんじゃないかという気持ちに蝕まれていく感じ。 こんなに頑張ってきて、何が悪かったの?私の何が悪くて私はこんな病気になったんだろう。めちゃくちゃ思った。本当にそう思った。 生き延びなさい。とにかく、生き延びなさい。それだけでいい。そうすればいずれ、なんでもできるようになる。どこへでも行けるようになる。いつまでも同じものなんて一つもないのよ。 こんな世の中でまともに生きようとしたら誰だっておかしくなっても不思議じゃないわよ。 人生は一回限りじゃない。 人生は何度だってある。どこからでも、どんなふうにでも始められる。 でも、それを経験する体は一つしかない。 だから、できるだけ長持ちさせなきゃ。 本当に小説家はすごいなと思う。心をすっと救ってくれて、固まっていた私に優しく染み込んでくる。 これだけの言葉を紡ぎ出すのに、青山さんはどれだけの思考と経験をしたのだろう。
- 夏@apricity2025年8月17日読み終わった地名とか土地ならではの固有名詞をなんなくすらすら読めて興奮。メンタル疾患の頭の中の捉え方とメルボルンの描写が的確すぎて青山美智子さんは私かと思いました。←失礼
- 夏@apricity2025年8月13日読み始めた@ カフェメルボルンが舞台の章があると知ってから大切に積んでいた本 わたしにとってのメルボルンは、ときめきが詰まりすぎていて、いい意味でパンドラの箱的な場所なので、今だ!っていうタイミングを感知したら読もうと決めていた。そしてついにまたメルボルンと繋がれるような機会が巡ってきて、ここだ!と思って読み始めた。メルボルンでバリスタしていた方のカフェで想い出のflat whiteと共に!
- しおり@Kaffee58882025年4月14日読み終わった「こういう人がいいっていうんじゃなくて、この人がいいって思えたら、それが完璧な組み合わせなんだと思いますよ。人ってみんな、ひとりしかいないんだから」 初めての青山美智子先生の世界。読み終わった後に満足感と充実感をとても感じた。最終章を読んだ時にこれは人生だったんだなぁ、と気づいた。 自身も創作に纏わる活動をしていることから、そうそうこうだよね、と思うことや時には反省するような言葉があったりと感情移入をしながら読んだ。特に額縁の話の時の言葉が身を引き締める言葉になった。(この文章の一番初めに書いてある言葉)近しいもので妥協するのではなく、これだ!と思える…、美術の絵と額縁でいう「結婚」を見つけてあげないといけない、とひしひしと感じた。ただ、創作をしていると妥協をしてしまう日もあるのだ。まぁこのくらいでいいか、とかちょっとイメージと違うけれど大体合ってるから…とか言い訳をしてる時がある。作品にとってはその「結婚」は一度きりなのだからちゃんと見つけてあげないといけないな、と思った。創作に携わる人には是非読んでもらいたい作品。
- ふがし@hugashi622025年3月22日読み終わった「こういう人がいいっていうんじゃなくて、この人がいいって思えたら、それが完璧な組み合わせだと思いますよ。人ってみんな、ひとりしかいないんだから」 (p.94) p.211 読み終わってすぐもう一度読みたいって初めて思った作品。
- yuki@yuyuyu_u2025年3月8日読み終わったかつて読んだもらった友達に勧められて読んだ小説でした。 それぞれ短編のお話なのですが、最後に今までの物語が繋がるのが本当に面白かったです。 素敵な作品と作家さんに出会えました。
- あさり@reply_aaaa2025年3月8日読み終わった図書館本作家さんにこんなことを言うのはとても失礼かもしれないけどすっっごく上手だなぁと思った 何がというのは言えないけど🙊 胸がぎゅっとする作品でした また読み返したい
- かにまる@kanimaruko2025年1月1日かつて読んだまた読みたい心に残る一節記憶に残る読書体験と言ったら真っ先に今作と答えたい。 偶然にも程がある、と思ってしまうくらい自分のために描かれた物語として受け取ってしまった。青山先生の作品ではこうした体験が多いが、実際に他の作中に「読んだ人がこれは自分に向けて書かれた小説だって思ってくれたら、きっとそうなんだ」という言葉が出てくるため、これでいいんだ、と思って受け取っています。 今作のアナザーストーリーのような形で発売された『マイ・プレゼント』『ユア・プレゼント』もおすすめです。