通天閣 決定版 上巻
14件の記録
不安定@unstable_okyt2026年9月20日読んでる引用第二章を読了。おもしろい…!第一章よりすんなり入っていけた。 第二章で筆者は、北條秀司の戯曲『王将』(とその派生作品)を端緒に棋士・阪田三吉の歩みを追い、 「大大阪」へと膨張(p.364より)する大阪の姿を捉える。 ーーー 三吉は、将棋大会の受付で、筆で横棒をまず七つ引き、それから縦棒をうまい具合に並べることによって、三吉という文字にする。(p.268より) つまり阪田三吉は、みずから時間を時間割に沿ってプログラムし、みずからの生活を経営していくことを強いる力に捕えられていなかったのだ。(p.325より) がむしゃらな勝利への執着を断つことによって「定跡」を超えた「無限の妙手の開発」をみずからに課したのが、晩年の阪田三吉であった。そんな一人の将棋指しにとって、時代はますます悪いものになっていく。すべてのふるまいは目的に従属せねばならぬ、目標を効率よく達成するものでなければならぬー将棋の世界にすら、この論理は貫徹をはじめていた。(p.337より) 阪田は、近代に挑みかかるのだった。(p.343より) ーーー

不安定@unstable_okyt2026年9月10日読んでる引用第一章を読了。 たしかに「ジャンルを超えた世紀の奇書」(文庫裏表紙より)かも。 著者はデヴィッド・グレーバーの翻訳も手がける社会思想史、都市社会論の専門家であり、 注釈や参考文献を記した「註」(第一章だけで*165まである!)の手厚さと手強さは学術書のそれである。 ただ、読んでいて感じるのは豊穣なフィクションに似たエネルギー。当局の統制、資本家の謀略に、侠客とマスコミ(この時代は新聞とほぼイコール)、民衆の活気と欲望が絡まり、あるいは抵抗して、 「その発展には少しの理想も計画もない」(p.165より) …という渾沌が現れる。なんだかわからないがすごい。
不安定@unstable_okyt2026年9月3日買ったちょっと読んだ引用この社会の核には「悲しみ、懊悩、神経症、無力感」などを伝染させ、人間を常態として萎縮させつづけるという統治の方法がある。日本近代史のある時点で、統治がうまく活用することを学んだ技法である。 ーーー …という文章を、保坂和志が『読書実録』の中で引用していた。 その文章を読んで以来、この本がずっと気になっていたのでまずは上下巻の上を買ってきた。ちょっと読んだ。 この本の次は、ずっと積読にしていた柴崎友香・岸政彦『大阪』を読むのがいいかも、となんとなく考えている。








