スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)

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おかりな@maron_mi_ran2026年9月20日上下巻なんていつぶりに読んだか。辻村深月の代表作の1つ。スロウハイツというとびた荘のような小さなアパートに住む脚本家漫画家小説家などの若きクリエイター達の日常を描いた作品。生み出すことを生業とした創作者たちの苦しみ・夢を追うことの残酷さ、けれどその生き方を選んだからこそ得られた絆があり創作に携わったことのない私にとって羨ましさしかない。ただ私自身かなり創作物に生かされており、それが無ければ生きていけないと思う音楽や小説や漫画がいくつかあるのでそこには共感だった。 下巻はすごく泣ける展開になっており、自分の生み出したものが誰かの人生を良くも悪くも大きく変えてしまうことの恐ろしさと嬉しさ、その両面が伏線回収のような形で描かれていて気持ちいい。そしてその創作物に触れる人が、巡り巡って創作者にお金以外の形で還元されるのもまた良かった
詩@pile_of_words2026年8月28日読み終わった続きが気になって一気に読み。読後感が良いし、上下巻で長く彼らを見守ってきたのに、もっと更に未来も気になる。最初はどのキャラにも共感できなかったのですが、下巻を買う頃には全員に愛着が湧いていました。救って、救われる話。 以下好きなシーン(ネタバレ) 詐欺を繰り返した母を毛頭許す気などなかった環が、母の誕生日に妹の桃花がなけなしの小遣いをはたくのかと思うとやるせなくて、黙っていてくれるなら、と一度だけプレゼント代に出資した話。何を買ったのか聞くと掃除機だった。 ------ 情けない話だが、たったそれだけのことに、環は母親の声と顔を思い出してしまった。いてもたってもいられなくなって、こっそり彼女の家の前まで行ってしまったのだ。 : 母はその間いつだって、念入りに髪と化粧をチェックするため鏡を覗いていて、動かなかった。その母が、私の出した金で、掃除機を選んだ。真珠でも宝石でも、服でもなく。あの人、そんなものを選んだのか。 : 見上げているうち、視界の黄色い明かりがどんどん滲んで揺れてきて、環は慌てて目をごしごしと擦った。私は泣いてなんかいない。そう言い聞かせて、建物に背中を向ける。走ってそこを後にする。早く、アパートが見えなくなるところまで走りたかった。そうしなければ、自分がどうなってしまうのか、わからなかった。 数年後、母が死んだ時、葬儀の席で桃花に教えられた。 「お姉ちゃん、怒らないでね」そう言って、教えてくれた。桃花は、母に伝えていた。その年の誕生日プレゼントが、環のバイト代によるものだったこと。死んでしまうその少し前まで、彼女はそれを「たまちゃんが買ってくれた掃除機」と呼んで、使っていたこと。 「怒らないよ」と環は答えた。「怒らないよ、桃花」微笑みながら、だけど、手にしたハンカチを皺くちゃになるまで、ぎゅっと握りしめていた。その力を少しでも抜くと、どうなってしまうかわからなかった。あの日と同じだ。 ----- 詐欺師の娘になったことで辛い目に遭って、環は絶対に母を許さないと決めているけれど、それでもたった一人の母なんだなと思ったシーン。きっと血の繋がらない他人に同じことをされたら許さないという気持ちは絶対揺らぐことはないのに、母にとって自分は大事な娘なのだとか健気さや愛を感じてしまうと、それが本当に些細な言動だったとしてもつい許してしまいそうになる。きっとこの場面の環は許してしまいそうになる自分を必死に抑えていたのだろうなと思う。このシーンで私は泣きました。
ルナ@luna08262026年7月7日読み終わったこの作品はきっとスロウハイツの住人と同じで、環が好きな私みたいな人間にはすごく刺さるけどそうでない人には刺さらないのかもしれないとレビューを見て思った。群像劇には違いないけど、本質的にはコウちゃんに救われた環がコウちゃんを救う、そして互いにそれを知らないまま強く想い合う2人の壮大な愛の物語だった。そしてそれをラストで正義に言わせる演出も憎い!鼓動チカラの作品をみんなで作り上げるシーンには胸が熱くなった。読後感もすごく良い!
余白@Akane2block2026年6月13日読み終わった今日の午前中に買って、今日読み終わった。 22時半まで仕事だったのに。それくらい、凄まじかった。 今まで読んでなかったことが、いかにもったいなくて、いかに幸福なことであるだろうか。 特に後半の畳み掛けというか、ネタバラシというか、うわーなんで気づかなかったんだろって、そして、人間いいなー 今週は仕事とかで色々あってちょっと嫌な気持ちだったのだが、全てどうでも良くなるくらい、よかった。 人って、愛って、世界って、悪くないのかも、と心から思える。 文章の心が綺麗だなーと思って初めて泣いた。 こんな素敵な物語が、私の知らないところにまだまだたくさんあると思うだけで、毎日幸せに生きていけそう。 登場人物でいうと、1番共感したのは、スーと狩野とエンヤなので、私はつくづくクリエイターサイドの人間ではない。ものを作りたいと思ったことがそもそもないが、、、 環の視点で、全部の時系列を読んでみたいと思った。




- maularts@sorali2026年4月18日読み終わった作風が合わず、中々キツイなと思いながら読み進めていたが、途中から、あ、やっぱりそうか、分かってた、と言う展開になり、ラストには感動させられた。次も読んでみたい。
umi@Umibook_2025年7月15日読み終わったファンからの「愛」、作者の作品への「愛」、そのフィルター越しにみる世界は新しい目線で物語が読めた気がして読了後も爽やかな気持ちになった 愛を語る上で恋愛感情は外せないと思うけど、作品へのリスペクトがある上でのお話はくどくなく読みやすかった また一から読み直したい!
- ヨシユキ@yoshiyuki_38382020年3月22日読み終わったKindleスロウハイツというシェアハウスみたいなところに住む住人達の物語。住人が入れ替わったりもするが、売れっ子作家の2人と物書きや芸術の卵の3人と作家のマネージャーの6人を中心に話が進んでいく。 一緒に住むくらいだから、もちろん仲はいいけど、それでも踏み込んじゃいけない領域とか、どこまでなら言っても大丈夫かとかの、言葉選びとか距離感が絶妙で、すごくリアリティがある。 上巻では、それぞれの過去とか現在のやりとりが中心に描かれていて、後半の種を蒔いてく雰囲気、けど最後には、下巻へと誘い込む大きな爆弾を置いていく。 下巻ではスピード感が上巻とは違って感情の振れ幅がかなり大きくなってくる。それに加えて上巻で蒔いておいた、伏線を最後にごっそり回収していく。それを予想しながら、読むのもおもしろいし、種明かしされてから、あそこのがっ!って気づくのもおもしろい。 ひとりひとり性格が違ってだからこそうまくいく部分、ぶつかっちゃう部分、どっちもたくさんあって、みんな人間らしくて、誰も嫌いになれないし、切なさの中にも、打ち明けない、わからないからこその美しさとかがよく現れてる作品だと思った。





















