悲しみの秘義 (文春文庫)

26件の記録
Lusna@Estrella2026年3月31日心に残る一節「それがあなた、死にました年でしたが、桜の花の散ります頃に。私がちょっと留守をしとりましたら、縁側に転げ出て、縁から落ちて、地面に這うとりましたですよ。たまがって駆け寄りましたら、かなわん指で、桜の花びらば拾おうとしよりましたです。曲った指で地面ににじりつけて、肘から血ぃ出して、『おかしゃん、はなば』ちゅうて、花びらの指すとですもんね。花もあなた、かわいそうに、地面ににじりつけられて。何の恨みも言わじゃった嫁入り前の娘が、たった一枚の桜の花びらば拾うのが、望みでした。それであなたにお願いですが、文(ふみ)ば、チッソの方々に、書いて下さいませんか。いや、世間の方々に。桜の時期に、花びらば一枚、きよ子のかわりに、拾うてやっては下さいませんでしょうか。花の供養に。」 桜の季節に毎年読む。








れりじおす@kwancoffee2026年3月30日読み終わった毎日一節ずつ読みんできましたが、どの一節も著者の思い入れを感じられ、読み手の心に響く一節が、どこかのページで待っている予感がします。 ページの挿絵として、ところどころに刺繍の写真があります(刺繍作家・沖潤子さんの作品)。表紙の装丁もその刺繍写真から構成され、文庫版あとがきに書かれているように、内容の世界観を表しているようで、とても美しい。 一冊のブックガイドのようでもあり、また何度か読み返してみたいと思う。


くるみ@gururu_mori2026年3月20日買った読み終わった《花の供養に》 をページにの進むままに何の心構えもなく外出先で読んでしまい涙を堪えることが出来ませんでした。 悲しさの奥にある優しさと美しさと切なさとを分かっている人には文章の一つ一つがすうっと入ってくるのだと思います。 少しずつブックリストの本を探して読んで見ようと思います。
rkm @ 𝖠𝗅𝗅 𝗒𝗈𝗎 𝗇𝖾𝖾𝖽 𝗂𝗌 💙@rkm172025年7月31日読み終わった心に残る一節読書メモじゅうぶん読んだ❝読者とは、書き手から押し付けられた言葉を受け止める存在ではない。書き手すら感じ得なかった真意を個々の言葉に、また物語の深層に発見していく存在である。こうした固有の役割が、読み手に託されていることを私たちは、書物を開くたびに、何度となく想い返してよい。❞ 一種のブックガイドで、たしかに悲しみについての想いが込められている本ではありますが、夏を生きるのにこの本はぴったりだと思いました。





























