『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』『チワワ・シンドローム』などの大前さん。今作も良かった。 ジムのアルバイトの女子高生、その片思い相手の男子高生、ジムに通う70代男性、従業員、会員…のそれぞれの恋愛模様。 みんなどこかフワフワとしていて、恋愛中ってそうね、と思う。登場人物がこれまたみんな優しく、ほのぼのと読める。なんとなく、10代で読みたかった小説。

自分の、高校卒業間際の時期を思い返して懐かしくなった。恋したときの気持ち、自分でも飼い慣らせないそれを抱え続けることのしんどさ、でも時にその想いを手放さないでいた甲斐があったって報われるような瞬間のかけがえなさ。

気になるうううう！

かもめジムという１つの場所を通じた様々な年齢の人間関係模様を、少し覗かせてもらったような気がする。 人は何歳になっても恋をするんだな。 心が温かくなる本だった。 かもめジム、私も通ってみたかった。

小谷さんのポッドキャストにて小原晩さんが話題に出していたので、気になって購入。