オールアラウンドユー(定価1980円税込)

30件の記録
- ロッタ@rotta_yomu2025年4月5日読み終わった「2025年は歌集を読もう!」の3冊目は、初の男性歌人。 ほむほむこと穂村弘さんと並んで人気の木下龍也さんを読みますよーー。 まず、付録として詩人谷川俊太郎さんとの鼎談の一部が収録されており、読み応え抜群でした。 「57577の77は情の濃さ」だとおっしゃる谷川さんは、だから短歌が苦手なのだという。 「短歌は情」だとおっしゃる谷川さんの言葉に深く頷く。 木下さんの短歌をわたしは劇場型短歌だと思いました。 ドラマチックでロマンチック。 そんな木下さんの気になった短歌をいくつか。 ・ ▪️適切な比喩を駆使して飛行するきみを墜落させたいぼくに (この短歌は木下さんの短歌を言い表しているような気がする。だっていちいち木下さんの言葉選びはかっこいいのです!!!この人きっとモテます。木下さんの短歌に墜落する人は多いのでしょう。どこまでも落ちていく) ▪️花を捨てあらたな花を挿すときも花瓶はぼくを責めてはくれない (くぅぅぅぅ!!この甘ったれた男を好きになってはいけない) ▪️雨、ぼくはぼくよりも不憫なひとが好きで窓から街を見ている (くぅぅぅぅ!!この甘ったれた男を好きになってはいけない②) ▪️水を吸う力の尽きたとき首が生まれて花はそこから折れる (ただひたすらこの音のリズムが好き) ▪️春がまた大人に夢を見せながら叶えないままただ過ぎてゆく (桜の花が舞い散る風景が浮かんだ。毎年変わらず夢のように美しい光景だと眺めるけれど、今年のわたしはひとつ年を重ね来年にはまた年を重ねていく無常) ・ あくまでもまだ3冊しか歌集を読んだことのない素人の戯言です。短歌...おもしろい。
- 藤間あわい@awai_moji2025年3月13日読み終わったかつて読んだ鎮火してもらうつもりでくちづけを求めたけれど、けれど、全焼 再読した今、『オールアラウンドユー』の中で一番好きな短歌はこれになった。「けれど」の繰り返しのリズム、そして軽いくちづけが深くなるにつれ心と体に火がつき、きっと情事になだれ込んだであろう二人の影が淡く浮かぶところが好きだ。 そして、木下龍也さんの短歌はもちろん、あとがきがすごく好きだ。しんしんと静かに降り積もる真白の雪のような、そんな静謐さと美しさがあるなと思う。他の歌集も拝読するのが楽しみだ。
- 日々@hibi2025年3月6日かつて読んだ『はなびらはやさしい地雷 踏むたびに胸のあたりがわずかに痛い』 『かなしみの森をあなたのろうそくの火で台無しにしてほしかった』 初めて手に取った木下龍也さんの詩集。読んだ後は世界の色付きがやさしくなったような気がしました。
- 小鳥美月@k_d_m_book2024年4月14日気になる『読み終えてややふっくらとした本にあなたの日々が挟まれている』が好きです。 親しみやすそうな本も、とっつきにくそうな本も、だれか読まれたくてこの世に生まれてきました。 どうかお家に連れて帰って、あなたの日々を挟んであげてください。 そうしてくれたらきっと本はうれしくて、ややふっくらとしたまま、あなたの日々をいつまでも忘れないはずです。 作者コメント
- 茉莉@matsuri_hon2023年8月30日読み終わった何度も読みたいいろんな花が咲いている。もやもやして、それを解決できないままに生きている。形に残していく。想いを託していく。 対談抄録を読みながら、やわらかい気持ちに包まれた。「あんたなら、できる。」って言われている気がした。