黒い海 船は突然、深海へ消えた
10件の記録
yomitaos@chsy71882025年6月9日読み終わった@ 自宅隠蔽国家であり、結局のところアメリカの属国でしかない日本という国の官僚や政治家は、なんだか鵺のような存在だなと思う。 たしかにその職に就いてる人らしき者はいるのだが、実態が見えない。まるで実体を明らかにしたら雲散霧消してしまうかのようだ。 そんな鵺たちが、結論ありきでかたちだけキレイにまとめた漁船沈没事故の顛末。間違いを認めたら死ぬ病に罹っている彼ららしい、徹底した責任回避ぶりにため息が出る。 それにしても私たちは、海や船について知らなすぎるのではと考えさせられる。4章冒頭で著者も言っているように、漁船にまつわる事故や事件をメディアはきちんと報道していないのではないか(センセーショナルな初報は下衆なレベルで行うが、続報がないという意味で)。 もともと報道の類いは基本信じない体で受け取るようにしているが、そもそも報道されないものに信じるも信じないもない。著者がそんな事故…いや事件の事実を、根気強く追い続けていった、その執念に感服した。教えてくれてありがとうと伝えたい。
橘海月@amaretto3192024年5月6日読み終わった#ノンフィクション2008年6月23日太平洋で漁に出ていた第58寿和丸は、漂泊中に突如転覆し沈没した。生存者3名死者行方不明者17名の大事故を、運輸安全委員会は波が原因と断言。悪天候ではなかったにも関わらず、わずか数分で沈んだ船に何があったのか?渾身のルポ。 驚くべきは、筆者が取材を始めたのは事故から11年も経ってからという事実。第58寿和丸を所有する酢屋商店社長野崎を別の取材で尋ね、事故に対する疑問を耳にし生存者、漁業関係者、運輸安全委員会と取材範囲を広げてゆく。「海は油で真っ黒」の証言から日本環境災害情報センター会長の大貫と専門家に見解を聞く。 とにかく丁寧に事実を検証しつつ「原因は波ではなく、潜水艦が衝突した可能性」を追ってゆく。その過程で、どれだけ生存者の証言が蔑ろにされてきたか、調査が結論ありきの杜撰なものだったかも明らかになる。だが地道な検証を裏付けるには、深海に沈む船の引上げという途方もない壁が立ちはだかる。 とにかく冒頭の、短時間で船が傾いてから沈むまでの臨場感が凄く、手に汗を握る。生死を分けた咄嗟の判断や、どこにいたかの運が大きく影響している。








