夏の匂いがする
27件の記録
ちーさん。@dokushumi122025年9月16日『瑠璃色を着ていた』 どことなく漂う夏と塩素がきいたプールサイドの匂い。恋に恋した18歳、制服を着た彼女たちは間違いなく永遠だった。 瑠璃とハリの少し悲しい関係性がいい。 『植物姉妹』 自分の半分を失った黒花。 白が好きになったものを好きになろうとしていたあの頃、半分死に向かっていたのだろう。 全部知っていると思っていた白の、知らなかった部分を知って虚無感に陥る黒が切ない。 でもきっと誰にでもあるよね、だからこそ人は1人では生きられないのだと強く思うのかもしれない。 毒がいたから黒は生きられた。 心さんを透明と言った白と、黒を空気と言った毒の、当たり前に必要な存在だと同じように認識している空間がまたいい。 今のところ1番お気に入りはこの話。
ちーさん。@dokushumi122025年9月16日読み始めた心に残る一節『だって、瑠璃はずるい。 ずっと私の隣にいたくせに、私の知らないところでいていたのだから。そして、私の知らないところで幸せになろうとしている。私はいつだって、瑠璃の傍で幸せを感じているのに。瑠璃の知らない私なんて、いないのに。』
結@yi_books2025年6月11日読み終わった「聞いてもいない授業の黒板を丸写しするよりも、あのルーズリーフに書いたことのほうがきっと、ずっと意味のある文章だった。」(瑠璃色を着ていた) 何年経っても記憶にこびりついて離れない、制服を身に纏っていたあの頃の日々が甘くて、苦くて、懐かしくて、愛おしくて、苦しかった。






橘海月@amaretto3192025年3月29日読み終わった著者の初期作品集で、少女から大人になりかけの女性達が描かれている。後半二編は元から対だが、どの物語も主人公と対をなす彼女の存在が大きい。「瑠璃色を着ていた」では親友の瑠璃「植物姉妹」は姉の白花。比較し羨まずにはいられない、愛すべき存在が。 「植物姉妹」を読みながら、なんとなく吉本ばななを思い描いていたら、文中にそのまま「白河夜船」の描写があって驚いた。まさに私が思い描いていたのがそうだったから。そう、私も主人公の「奥さんはどんな人なんですか?」の無邪気な問いに「植物人間なんだ」と返された衝撃を覚えている。 この中で一押しは「植物姉妹」だ。「白河夜船」にも共通する、限られた登場人物しか出てこない閉ざされた世界の物語。どこにも行き場がない、先がない、でも時間は流れてゆき、否が応でも変化してゆく。姉の婚約者の心は主人公を過去に留めるが、毒は未来へ進ませる。彼のぶっきらぼうさがいい。 物語には赤裸々な性描写もあって、R-18文学賞を受賞した話というのが納得だった。連作の話もそうだが、著者の解説で「人を愛するとき、性というのは切っても切れないもの…そういう愛を私はきちんと描きたいと思う」とあり、当時、性に後めたさを感じていた10代の頃の自分が肯定された気がした。
べに@beni_2025年2月16日かつて読んだ今年読んだ本を遡って少しずつ登録していこうと思う(1月分、2月分)。 これはとてもとても楽しみにしていて、そしてもちろん期待どおりだった一冊。夏と少女。

















