江藤淳と加藤典洋 戦後史を歩きなおす
24件の記録
のぼりおり@noboriori2026年8月8日読み終わった『敗戦後論』を批判するアメリカ学術界に対する反論が初公表されて、加藤典洋が目下再注目と再評価、そして再批判されているが、私はちょうどこの本を読んでいるところだった。 加藤典洋と江藤淳という2人の文芸評論家が、戦後というものにどう向き合ってきたかを彼らの言葉を引用しながら丹念に迫る1冊。前半〜中盤は江藤淳への言及が多く、後半は加藤典洋が中心。『限りなく透明に近いブルー』をめぐる話題が非常に興味深かった。 ともすると危ない保守派とされがちな江藤淳、そして『敗戦後論』の賛否両論で論壇からの評価が定まらない印象のある加藤典洋だが、両者ともに国家や憲法、歴史といかに真剣に対峙してきたがわかる。特に後半の加藤典洋に関するくだりは、評論という営みそのものを読み解く試みなのではないか。 與那覇さんの著作はけっこう読んできたが、冷静な筆致はもちろん、引用される本や論考に気になるものが多く勉強になる。今回も、何度か引用される加藤、江藤、竹田青嗣の鼎談があまりに面白そうで、掲載されている『批評の戦後と現在』をポチッてしまった。



yt@yt2025年9月11日読み終わった「闘争の幕はおりた。全共闘も、楯の会も、自由と禁忌も、湾岸戦争も、敗戦後論も」(p280) 江藤も加藤もよく知らないのに読んでしまった。 おそらく想定された読者ではなかったが、時代の空気は感じさせてもらえました。 太宰や川端、大江、三島、石原慎太郎、吉本、柄谷、竹田青嗣などなど周辺環境が濃い。 「そもそも批評とは、なんだろう。それは世界の自明性が壊れてしまった後で、作品(=批評の対象)に感じる「意味」を媒介とすることで、他者との関係を作り直そうとする試みだと思う」(p223) 著者の誠実さが伝わってくる。 それにしても戦後からもベトナムからも、ずいぶん遠く離れてしまった。 歴史家ならざる歴史学者への批判も忘れていない。 言い続けてほしい。歴史学のために。


























