文庫版 書楼弔堂 破暁

17件の記録
- 佐々木朱鷺@Mimizuku772025年7月15日かつて読んだ本をこよなく愛する気持ちをそのまま書き起こした様な作品だった。書物は皆屍で人が読んで自分なりに何かを思う事で初めて書物は弔われる、という弔堂の主人の理論がとても好きだった。本を愛する全ての人間に敬意を持って慎重に言葉を紡いでいるのがとても暖かかった。弔堂に訪れる全ての人が真剣に自身や世の中と向き合っているのが良かった。 最終章の未完が一番好きだった。姑獲鳥でも思ったが京極夏彦氏の作品は許されないだろうと自身で勝手に線引きしていた後ろめたい事に寛容で少しだけ癒される。諭してくれるような、優しい雰囲気が漂っている。
- 時雨崎@rainstormbook992025年6月12日読み終わった心に残る一節「書物と申しますものは、それを記した人の生み出したまやかしの現世、現世の屍なのでございますよ」 タイトルが良い。前から気になってた。 京極先生の本を読むと、本っていくらでも読んでいいんだなあと元気をもらえる。手元におき、開き、字を追い、考える。そのことの価値を信じられる。 現実の偉人が次々出てくる。巷説の人も出て来る。百鬼夜行の人も出てくる。全部繋がってる。 京極著作は読めば読むほど面白くなる。
- づー@zuu_dayo2025年6月5日かつて読んだ近所の図書館で借りて読んだ マジで京極夏彦先生って本大好きなんだなーって思った もはや「本」という概念そのものを愛してるじゃん 高みにいる 最近の雑誌のインタビュー読んで同じこと言ってる同じこと言ってるって思ってめっちゃ笑った 本大好きすぎる
- 琥珀@amber_bookends2025年3月20日読み終わった「私は情報を売っている訳ではなく、本を売っております」と語る書楼弔堂の主人 本棚に置かれた本は、内容だけでなく、それを買った時や読んだ時の自分の思いを何気ない日常の中で思い返させてくれる貴重な装置だ