差別の現代民俗学

差別の現代民俗学
差別の現代民俗学
「差別・排除の民俗学」研究会
明石書店
2025年4月13日
18件の記録
  • JUMPEI AMANO
    JUMPEI AMANO
    @Amanong2
    2025年5月3日
    第八状態(及川祥平)は「シルバーシート」がどのようモノ(ただの物質としての座席ではなく、制度や慣習、意味付けなどをまとったモノ)であり、私たちがそのモノによってどのように引き裂かれているのか、を明らかにしていく。まさに「エイジズム」の民俗学。 鉄道マナーに関連するものだと去年、田中大介さんの『電車で怒られた!』という良質な新書が出ているけど、それを読んで面白かったという人にもオススメできそうな論考だった(実際、参考文献としても出てくる)。
  • JUMPEI AMANO
    JUMPEI AMANO
    @Amanong2
    2025年5月3日
    第七章(山田厳子)は、普段は「見えない」社会的秩序が見える形になる「場」である「食事」の場、ないし「食べもの」をめぐる差別を考えてゆく、短いけど面白い論考(例えば食の席で、女性がその量であれ質であれ、抑制的な立場に立たされがちなこと、等)。 〈生きるために必要な、日常的に繰り返される「行為」であるからこそ、人々は、食行為を序列化や排除や包摂に用いて、構造の強化に用いてきたこと、それを「当たり前」として受け入れてきた側の論理を明らかにしたい。〉(226-227頁) 「食べものの苦労」話が、自分自身の話ではなく、他者の話として語られる傾向にある(234頁)、というのも、興味深かった。以下のあたりも。 〈米食を価値とするまなざしから、地域を序列化するまなざしが生まれ、その地域間の序列が通婚圏と重なることで、家庭の中に持ち込まれてゆく[...]すなわち、自分たちが住んでいるところよりも貧しい地域から嫁を迎えることで、地域間の序列が家庭内に埋め込まれたのである。〉(235頁)
  • JUMPEI AMANO
    JUMPEI AMANO
    @Amanong2
    2025年5月3日
    第四章(川松あかり)は、村落社会を中心に行なわれてきた日本の「民俗」をめぐる記述が、いかに炭鉱の暮らしと炭鉱をめぐる差別を捉えてきたか(あるい捉えてなかったのか)、課題を整理していく。これまた労作。
  • Blue moon
    Blue moon
    @mimosamimi
    2025年5月3日
  • JUMPEI AMANO
    JUMPEI AMANO
    @Amanong2
    2025年5月3日
    気圧がしんどいので早めにお風呂。 第六章(ヘルムト・グロシュウィツ)は自分にはまだちょっと難しい論考だったかも。でも〈本稿では、もしポストコロニアルな民俗学というものが存在し得るならばその特性はどこにあるかが問われたが、その作業は、同時に日常が広範囲にわたって植民地的なるものに侵食され、植民地主義が国境や「固有の植民地」にとどまるものではないこと、そして民俗学の学問分野としての由来が植民地主義や近代性の枠組みのなかにあることを前提としていた〉(204頁)という視点は頭に置いておきたい。
  • JUMPEI AMANO
    JUMPEI AMANO
    @Amanong2
    2025年5月3日
    第五章(辻本侑生)はコラム的な短い論考だけど、教わることがとても多く読めてよかった。現代民俗学の可能性を感じさせられた。 〈[...]民俗学はこうした分断的な私たちの日常に対して、どのように迫っていくことができるのであろうか。こうした時代状況へのリアクションも意識しながら、本章では現代民俗学における日常論的展開と差別・排除研究とを接合し、日常という視点から差別・排除を捉える手法を、現象学の複数の動向を導きにしながら検討する。〉(170頁) なお辻元さんは『クィアの民俗学』の編著者で、そこでも面白い論考を書かれていた。
  •  シグサ
    シグサ
    @honnomushi
    2025年5月2日
  • bus
    bus
    @busco
    2025年5月2日
  • JUMPEI AMANO
    JUMPEI AMANO
    @Amanong2
    2025年5月2日
    第二章(岡田伊代)は比較産業を取り巻く「ニオイ」の言説分析。骨太だった。
  • JUMPEI AMANO
    JUMPEI AMANO
    @Amanong2
    2025年5月2日
    第三章(入山頌)は「普通」(常民)を問い直そうとした論考。
  • JUMPEI AMANO
    JUMPEI AMANO
    @Amanong2
    2025年5月1日
    第一章(今野大輔)は嫌悪感ではなく「生理的」嫌悪感について。〈つまり「普通の嫌悪感」と呼べそうなもの[...]なぜそうした嫌悪感に対して「生理的」という修飾がなされるのであろうか。〉(34頁) 着眼点の面白さ。「感情の共構成」や「科学的な言葉のヴァナキュラーな用法」(37頁)といった分析のための言葉も面白かった。
  • JUMPEI AMANO
    JUMPEI AMANO
    @Amanong2
    2025年4月27日
    ぜんぜん書店で見かけないし取り寄せにも時間がかかりそうなので楽天で。
  • うみうし
    うみうし
    @umiushi0305
    2025年4月18日
  • ろじ
    ろじ
    @reads_rjur
    2025年4月17日
  • あんず
    あんず
    @anzuzuzuu
    2025年4月4日
  • 喜多倉
    喜多倉
    @kitakura473
    2025年4月3日
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