海を覗く

5件の記録
- みちほ@full1moon5blue2025年8月31日読み終わった読んでいる自分自身が「海を覗いて」いるような、そんな感覚に浸った。散りばめられた美しい表現を砂浜に潜む綺麗な石や貝殻を拾い集めるようにして読み進め、次に海面に目を落とすと、言葉の波間に強い光を見つける。けれどそれは絶えず揺れ動き、掴めたと思ったら、次の瞬間にはほどけて見失ってしまう。寄せては返す認識と拒絶の応酬に、読みながら主人公が味わった絶望がわかった気がした。正直、全てを理解はしきれていないけれど、物語全体が海を彷彿とさせる透明感、底知れなさ、魅惑的な存在感を体現しているようで凄いと思った。
- はぐらうり@hagurauri-books2024年10月8日読み終わった新潮新人賞。まだ17歳だと。 だいぶ観念的なところもある内容なので難解だし、文体も三島に寄せているのかなと思うが、映像にしたらモノトーン。半分も理解していないが、評論するわけではないのでこちらも観念的に捉えておけば良いと思って読んだ。 これをZ世代の文学としてくくるのは間違っている気がする。同世代に売りたいからこの装丁なのかな。年上を狙ったほうがと思ってしまうが。ここからどんな成長があるのか楽しみではある。