地図と領土 (ちくま文庫 う 26-2)

31件の記録
ジクロロ@jirowcrew2026年4月21日読んでるSクラスは心地よいエンジン音をたてて高速道路の入口に入っていった。二時間のあいだ、車は落ち着いたスピードで秋の景色の中を進んだ。親子の会話はあまりなかったものの、ジェドは父とのあいだに、人生にどう取り組むかという全般的問題に関して了解というか、合意が成り立ったという気がしていた。ムラン=サントルのインターチェンジに近づいたとき、彼は自分がこの一週間、心休まる特別な時間を過ごしたのだとわかった。 p.58 Sクラスの心地よいエンジン音、高速道路、落ち着いたスピード、秋の景色。 これらのリズムと流れが、ジェドの身体に染み込んでいる感じ。 読んでいてもどこか心地よい。


プールに降る雨@amewayamanai2026年1月29日読み始めた読んでる読み終わったまだ読んでる初ウエルベック。ハードカバー、2013年発行。読み始めたばかりでこの先どうなるのかぜんぜんわからない。著者本人が登場する? 第2部でとうとうウエルベックが登場。会話がおもしろい。自分でウケながら書いてるのでは。 第3部に入って予想外の展開。ミステリの様相を呈してきた。 読了。作品に自分を登場させるのってどういう気持ちなんだ。莫大な財産がありながらも生活はいたって俗っぽくて幸せそうでもないアーティストである主人公のジェド。傑作とされる作品を説得力を持って描写するのは相当の手練れでないと成立しないだろう。全体に感じる皮肉とユーモアと諦観、だけどすんでのところで厭世的にはなりきらない。






























