妾と愛人のフェミニズム

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- amy@note_15812025年3月15日かつて読んだ感想フェミニズムフェミニズムの分野で「妾」や「愛人」が議論の対象にされてこなかったことに疑問をもった著者が、明治期から2010年代までの「妾」と「愛人」にまつわる「読売新聞」や「週刊文春」の記事分析と文学作品の読解を通して、時代ごとに形作られた社会的イメージの変遷をたどっていく本 まず「妾」と「愛人」は明らかに違うものであるということ、「愛人」が否定的なイメージで捉えられるようになったのは戦後のごくごく最近のことであるという事実に驚かされた 夫と妻、そして妾や愛人。その関係性の変遷から現在の婚姻制度につながるロマンティックラブイデオロギーやモノガミーをどう考えていくべきか 妻と愛人を分断する男女の不平等や資本主義など波及するテーマが幅広いことがわかるし、やっぱり婚姻(結婚)は政治性からは逃れられないよな…と思うんであった
- 神尾セイ@seikamio2025年3月6日買った読んでる読み終わった1930年代の「銃後の妻」像に関する分析は興味深かった。本書では年代的に重なりがあるものの、スコープ外とされていそうな日清・日露戦争下では同様の表象が見られたのか気になるところ。 また、妾や愛人を必要としている夫という存在に関する深掘りは今後の課題に挙げられているので、気長に続きを待ちたいと思う。