しょうがの味は熱い
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久保みのり|書店よむにわ@kubomisan2025年11月17日読み終わった自分がすごく幸せに感じている結婚をもう一方が墓場だと思っているなら、こんなむなしいことはない。 男の人が首輪をつけた犬で私が鎖をしばりつけた杭になる、そんな関係性を築いたところでなにがうれしいのか、さっぱりわかりません。いまでもそう思っています。でも気が付けば私はいつも絃をつかまえておきたい顔つき、絃はいつも逃げたそうな顔つきになっていて、自然に望まない関係になっていきました。(p.124) 心当たりのある物語だった。結婚したいと相手に纏わりつくときに最も、好き・一緒にいたい・愛してるの周縁に暗闇を感じる。「幸せに感じている結婚」と奈世は言うけれど、未婚の状態で感じる幸せなど幻以外の何者でもなく。しかし3年も同棲をしておいて煮え切らない態度を取る人間を追い詰めるのは気持ちのいいものだ。もっと、もっと、「今」考えろ!と奈世を応援しながら読んだ。独身で読むのと既婚で読むのとでは、後味が違うかもしれない。楽しい本でした。



ぴよみ@erim_05212025年11月15日買った読み終わった★★★★⭐︎ 奈世の結婚を熱望しすぎるがあまり不安になる感情と、一方でどこか冷めた感情が所々出てくるのがさすが…です。 自分にも冷めた目で物事を見てる側面あるなーと思ったのと、冷めた感情の描写がすごい好きだった 「飽きたり飽きられたりすることにおびえるなんて、贅沢すぎるね。冷めた愛情というのは、まだ腐ってるわけではないのに、それほどまずい食べ物なのだほうか。ごみ箱に捨てちゃってもいいぐらいに?」 綿谷りささんの小説の主人公はいきすぎてて、感情移入までは行かないのだけど、でもその中にふと出てくるいじわる?冷めた?感情の描写がグサーっ!ときて癖になる










