自転車泥棒

17件の記録
- しき@syiki2025年8月20日読み終わった台湾を舞台にした長編小説。主人公が探す一台の自転車、そこから幾つもの物語が呼び起こされる。戦時の過酷な行軍、父と子、戦時の動物園、自転車の価値、戦時の友情と死。時を行き来しつつ進められる物語は複雑に絡みあっていて、何度もページを戻った。それだけに一つ一つ入り込み、一兵士ではどうしようもない戦争や、ゾウたちの境遇にふかい悲しみをおぼえた。 すべての物語に現れる鉄製の自転車はそれぞれに何人分もの歴史をもち、ふるびて静かなたたずまいで現代に立つ。「時間は多くのものを盗んでいき、そして多くのものを手放していく。」
- いとま@itoma2025年8月18日読み終わった毎日毎日、少しずつ読み進めました。一気に読むのが惜しくて。製図用のペンで描かれる風景画のような、緻密な、それでいて空白があり自分を重ねられるような表現にずっと憧れを抱きました。人生の節目にもう一度読みたい作品です。
- ヒナタ@hinata6251412025年5月31日読み終わった一台の自転車から始まる家族の記憶と台湾という国の歴史の物語。お話としてすごく面白いのはもちろん、日本に支配されていた時代の台湾の情景を読めて良かったなと思う。ゾウまでもが戦争に巻き込まれててつらい。ゾウ目線のパートもあります。
- うみぶどう@umibudou2023年8月28日読み終わったかつて読んだ失踪した父と共に消えた自転車の行方を辿るうち、様々な人と出会い過去の記憶が繋がっていく。蒐集家たちとの出会い。メールで届いた物語の断片。潜水の記憶。戦争とゾウの歴史。バラバラな話が少しずつ重なり一つの大きな絵になっているよう。時間をおいて再読したい。