襷がけの二人

12件の記録
- なこ@nonbibiri752025年5月23日読み終わった借りてきた感想「あなたは一体、何か努力をしてきたの?」 千代の母の言い分も一理あるけど、夫婦関係にはお互いの努力が必要で。読んでて最初から最後まで茂一郎のことが嫌いでした。 ——————————————- 現在よりももっと女性の生き方に選択権がなくて人権もなかった時代。さらに〝生きづらいもの〟を持った二人、千代の嫁入りと女中お初さんが精いっぱい生きていく話。 閨、子づくりなどがそれはそれは淡々と赤裸々に書かれてます。勝手に決められて嫁入りして、よく知らない夫を受け入れろって、女の意思はマル無視かよ💢 妾は当たり前に存在しますし(これに関しては複雑な思いが生まれますけど…)、手籠にしようとしたり拒否られたら嫌がらせしたり、昭和男がクソ過ぎです。ああ、まさかあんな人までクソか🫠 不愉快な気分になる描写はてんこ盛りです。なのに、そんな中で生まれていく千代とお初さんのシスターフッド的な箇所に救いを感じて、読了感が爽やかなんて! 反則もいいとこです。 千代はお初さんと縁づいた感あるし、それは二人ともにとって救いでもあったなー、と。 ヒストリーとはhis+story、つまり彼の話で、歴史とは男の視線から記録されたもの。と大学の先生が仰ってたなーと急に思い出しました。そして、この「襷がけの二人」は誰にも記録されなかった女性たちの記憶であり歴史だと思ったの。「多分こんなことがたくさんあったんだろうなー」と知っとくことは大切です。(フィクションだとしても)知れてよかった、読んでよかったです。…今はまだ再読は勘弁って思ってますけど。 これを読んだ男性の感想を聞いてみたいですね🤔 家族への推薦度☆☆☆☆☆ (身近な人とは内容も感想も共有したくないかな…)
- 紫嶋@09sjm2025年4月28日読み終わった借りてきた「結婚し家庭に入り、夫に尽くし、子を産み育てる」ことが女の「普通」とされた時代に、その「普通」からいわゆるドロップアウトをしてしまった女性たちの間に芽生える、ソウルメイト的な絆の物語だったように思う。 また、女に押し付けられたその「普通」であったり、あるいは「お前は普通ではない」というレッテルであったりというのも、(男性中心の)社会による一方的なものでしかない、ということも物語の端々から滲み出ている。 他者との繋がりは、何も血の繋がりや婚姻による繋がりのみではない。たとえ歳の差があろうとも、同性同士であろうとも、赤裸々に悩みを相談できるほど信頼し合えたり、この人と一緒に生きていけたら大丈夫だと思えたりするような誰かがいれば、人間は何があっても明るく強かに歩んでいけるのかもしれない。
- 鷹緒@takao_tanka2025年3月23日読み終わったすっきり爽やかな女二人の美しい年代記ものかと思ってたら、想像の100倍エグみのある話だった……!だがそこがいい あの時代に女一人で生きることの難しさ、それゆえに分断される女たち。 でもそのなかで偶然一緒に暮らすことになった千代と初衣の、主従と友情と家族愛がぜんぶあわさったような関係の、眩しさ。 ずっと美味しいものをこしらえて二人で食べていてほしい!
- 鷹緒@takao_tanka2025年3月23日読み始めた借りてきた図書館でいっぱい本を借りてきました 読んでる途中の本もあるのに……! もしも本が猫だったらきっと読みかけの子はフシャーッとなってますね
- 鷹緒@takao_tanka2025年3月20日読みたいちょっと開いた戦前戦後期の女と女の話?何それ絶対好きなやつだが!?? と思ってポッドキャストで試し聞きしたら冒頭だけで既に面白いし続きが気になる! ※「本の話ポッドキャスト」にて試聴
- 拓洋舎@hallelujah10252024年10月31日読み終わった借りてきたTBSラジオ『アフター6ジャンクション』「アトロク推薦図書月間2024」で、2024/1/30に作家 山内マリコさんが推薦。
- はぐらうり@hagurauri-books2023年12月25日読み終わった良い物語でした。タイトルはダブルミーニングだったんだね。千代は生き方が不器用で、でもしっかりと成長していく様が描かれていて、とても幸せな気分で読み終えた。「まいまい〜」もそうだけど、主従を超えた友情(を超えた情)が、読み心地良い。