ボヴァリー夫人

15件の記録
- 𝚗𝚊𝚝@sapphicalien2025年4月28日読んでる――彼女は庭で洗濯物を広げているときに、喀血に襲われ、翌日、シャルルが背を向けて窓のカーテンを閉めているあいだに、「ああ! とんでもない!」と言って、ため息をつき、気を失った。死んでいる! 何とびっくり!(p.37) ↑ここふつうに自由間接話法のわかりやすい用例なのに、漫画のテンション感すぎてウケちゃう し、死んでる……!
- 無限の上機嫌!@joukigen2025年3月31日読み終わった「でも幸福って、いつか見つかるものでしょうか?」 ロドルフの登場によって物語が急転しはじめる第二部八章では、エンマが住むヨンヴィルの街で共進会が開催され、そのドタバタに乗じて、二人のあいびきの場面がえがかれる。ひと気のない村役場の二階の会議室から共進会を見物している二人が交わす情熱的な会話と、舞台にあがった参事官の挨拶が交互に展開する場面は、すごい。 「こんな田舎に住んでいては……」 「何をやっても徒労に終わる」 一方に愚鈍な夫との退屈な田舎暮らしがあって、もう一方に彼女が夢中になる小説のようなロマンスの世界がある。 「ああ、どうしてわたし、結婚なんかしてしまったんだろう?」彼女は、異なる運命の巡り合わせで、ほかの男と出会えなかったかしらと考え、そして、じっさいに起こらなかったそのような出来事があったらどうだったろう、いまとは違うその生活はどのようだったろう、自分の見知らぬその夫はどのようだったろう、とつとめて想像した。もちろん、すべての夫がいまの夫のような男ではないだろう。その夫は美男子で、才気煥発で、気品があり、魅力的だったかもしれず、修道院の寄宿学校の旧友たちが結婚した相手はきっとそうだったろう。お友だちはいまごろどうしているだろう? 都会に住んで、街路の騒音や劇場のざわめきや舞踏会のきらめきに包まれ、心も踊り膨らみ、感覚も花開くような生活を送っているだろう。 クンデラ、ウディ・アレン、フローベール!