ヒナギクのお茶の場合/海に落とした名前
14件の記録
ふまそん@fumason2026年4月28日読み終わった⭐︎⭐︎ “(わたし)は、隣の個室に入って耳を澄ました。 乾いたパンをネズミのように前歯でポリポリ噛じる音がした。ネズミの化身かもしれない、などと思っていると、今度はすすり泣きが聞こえた。ネズミの出す細い高い声ではなく、人間の女性のすすり泣きだ。皺ひとつないスーツに身をくるんで、拾ったパンのかけらを噛じりながら、涙を流す女の姿を思い浮かべた瞬間、(わたし)は感傷的な気分に襲われて、個室から逃げ出した。が、その時はもう遅かった。洗面所の鏡の前を通る時に目まいがして、(わたし)は哺乳ビンの乳首に変身していた。”

mikechatoran@mikechatoran2025年10月7日読み終わったさまざまな「ズレ」を描いている。実験的な文体もあって、とてもおもしろかったー 身体性も前面に出ていて、多和田さんとしてはめずらしく(?)エロティックな表現が多いようなのも新鮮。「時差」「海に落とした名前」がよかった。「土木計画」は不意を打たれて泣きそうになった。





















