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ふまそん
ふまそん
ふまそん
@fumason
  • 2026年5月20日
    Schoolgirl
    Schoolgirl
    ⭐︎⭐︎⭐︎ “「ねぇ、ちょっとよくわからないんだけれど」私は頭の凹みに中指を置く。「こういうことで合っている? 今、現実ではとてもひどいことが起こっていて、苦しんでいる人がたくさんいる。小説やフィクションで現実逃避をしている場合ではない。テレビをつけてニュースを見て、現実と向き合うべき、ということでいいの? でも、どんなニュースだろうとドキュメンタリーだろうと、それがひとつの小さな説である点では、小説とたいして変わらないんじゃないの?」” #収録されている短編「悪い音楽」のほうがおもしろかった
  • 2026年5月15日
    叫び
    叫び
    ⭐︎⭐︎⭐︎ “お前は今、自分の軽さを持て余している。何をしようにもお前の中の 天秤がいつまでも揺らいで、後先がつけられないでいる。それ自体は珍しいことではない。むしろありふれたことである。そのことがまたお前の存在を希釈する。それはお前が認める認めないにかかわりがない。そのことがお前の存在を無力にする。お前が大洋の一滴であることに、お前自身はかかわりを持てない。そのようにしてお前はお前を見失う。お前が掬った水はお前の手のひらから零れていく。 騙し騙しにしていた積年の負い目を見抜かれた気がして、 「せやけど実際問題」と何とか反発しようとした声は、しかし既に縋っていた。 「どないしたらええんでしょう」 男は待ち受けていたように笑った。「せやし言うてるやろ。お前には重さが必要なんや」”
  • 2026年5月3日
    アラート
    アラート
    ⭐︎⭐︎⭐︎ “大国に操られるふりをして、自国に利するための策謀を巡らせてこそ、本物の閣僚じゃないの?”
  • 2026年5月2日
    対馬の海に沈む
    対馬の海に沈む
    ⭐︎⭐︎ “一連の疑惑を晴らすため、私が伝手もないまま対馬の地を踏んだのは、二○二三年一一月のことだった。過去の取材で明らかにしたJAグループが腐敗していく構造上の問題を、さらに深いところまで知り得るのではないかという気持ちに突き動かされてのことである。西山による不正が明るみに出てから、すでに四年近い歳月が流れていた。 やがて古い壁がボロボロとはがれ落ちるようにしてさらけ出された真相は、巨大組織の闇だけにとどまらなかった。 いま振り返れば、この時の私は、人間とその社会の恐ろしさがまるで分かっていなかったのである。”
  • 2026年4月28日
    ヒナギクのお茶の場合/海に落とした名前
    ⭐︎⭐︎ “(わたし)は、隣の個室に入って耳を澄ました。 乾いたパンをネズミのように前歯でポリポリ噛じる音がした。ネズミの化身かもしれない、などと思っていると、今度はすすり泣きが聞こえた。ネズミの出す細い高い声ではなく、人間の女性のすすり泣きだ。皺ひとつないスーツに身をくるんで、拾ったパンのかけらを噛じりながら、涙を流す女の姿を思い浮かべた瞬間、(わたし)は感傷的な気分に襲われて、個室から逃げ出した。が、その時はもう遅かった。洗面所の鏡の前を通る時に目まいがして、(わたし)は哺乳ビンの乳首に変身していた。”
  • 2026年4月25日
    おもろい以外いらんねん
    ⭐︎⭐︎⭐︎ “おまえは自分がカラッポなことがこわいねん。それで不安やから笑いを生もうとして、笑いを生めば生むほどカラッポになってくねん。それがおまえには気持ちええねん。おまえはおまえの好きでカラッポになってんねやから無理して抵抗すんな。無理して泣いたりすんなや。おもろい以外いらんねん”
  • 2026年3月28日
    雪の練習生(新潮文庫)
    ⭐︎⭐︎⭐︎ “そうかクヌート、君は狼が苦手か。その気持ちは分かるよ。狼は結束が強いからね。いつも群れをなして行動する。ヨソモノが入ってくると殺してしまうことがあるくらい厳しく内と外を区別する。だから、ああいう態度を取るんだよ。悪意はないんだ。君たちホッキョクグマは一匹狼だから、彼らの気持ちは分からない だろうけれど。”
  • 2026年3月28日
    輝ける闇
    輝ける闇
    ベトナム戦争小説
  • 2026年3月28日
    群青のハイウェイをゆけ
    ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ “不在の相手をリードするように、男性は踊っていた。街の魅力というのはこうした思い出の集積なのだなあと思った。急速に酒田の夜が更けていっているような気がした。席を立った。近くにいたお客さんが、君の歌なかなか良かったよと声をかけてくれた。マスターと二人のママさんが出口まで来て手を振ってくれた。田中と二人、なんだかいい体験だったなあとつぶやきながら、水割りで曖昧になった体を転がすようにして、寒くなり損ねた冬ののどかさの中を、ふらふらと宿へ帰った。”
  • 2026年3月27日
    智恵子抄
    智恵子抄
    ⭐︎⭐︎ “もう人間であることをやめた智恵子に 恐ろしくきれいな朝の天空は絶好の遊歩場 智恵子飛ぶ”
  • 2026年3月24日
    にんじん
    にんじん
    綿谷りさ推薦
  • 2026年3月22日
    しびれる短歌
    しびれる短歌
    ⭐︎⭐︎⭐︎ “夫婦はねえ。なぜおじいさんおばあさんになると、おじいさんはいい感じに奥さんを詠むのに、奥さんはいい感じに詠めないんでしょうかね。「
  • 2026年3月14日
    家守綺譚 (新潮文庫)
    ⭐︎⭐︎⭐︎ “日がな一日、憂いなくいられる。それは、理想の生活ではないかと。だが結局、その優雅が私の性分に合わんのです。私は与えられる理想より、刻苦して自力で掴む理想を求めているのだ。こういう生活は、 私は、一瞬躊躇ったが勢いが止まらず、 ──私の精神を養わない。 言い切ると、周りはしんとした。”
  • 2026年3月8日
    春になったら莓を摘みに
    ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ “彼の名前はジョンという。優しく落ち着いた声の、少し吃音のある彼の英語は、辺りの空気の質まで変えてゆくようだった。同じ単語が、少しずつ繰り返され立ち現れてくる気配は、言葉の持っている本来的なセンスをゆっくりと私に味わわせるゆとりを与えた。早口の英語に少し疲れていたのかもしれない。もともと、吃音のある人と話すのは好きだった。一つの言葉がその本質を露わにしていくような空気の振動のようなものが感じられるから。”
  • 2026年3月8日
    たんぽるぽる (かばんBOOKS)
    ⭐︎⭐︎ “ホットケーキ持たせて夫送りだすホットケーキは涙が拭ける” “サイダーの気泡しらしら立ちのぼり静かに日々を讃えつづける”
  • 2026年2月25日
    麦の海に沈む果実
    麦の海に沈む果実
    ⭐︎⭐︎ “これは、私が古い革のトランクを取り戻すまでの物語である。”
  • 2026年2月21日
    BKBショートショート小説集 電話をしてるふり
    ⭐︎ “ちょっと聞いて さっに死んだんだけどさ”
  • 2026年2月19日
    所有とは何か
    所有とは何か
  • 2026年2月11日
    ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと
    ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと
    ⭐︎⭐︎ “穂村 人間の場合、「死」の苦痛よりも恐怖の方が圧倒的に大きいような気がするんだよね。でも見ている限り、動物には天敵への本能的な警戒心とかはあるけど、「死」そのものへの恐怖はなさそうだし、どこか無頓着に思えるんだよ。〈片脚のなき鳩ありて 脚のなきことを思わぬごとく歩きぬ〉(島田幸典)という短歌があるんだけど、事故で 後ろ脚を失くして車輪状の器具で支えている犬を見た時も、元気に遊んでて自分のそんな状態を気にしているようには見えなかった。 春日 たぶん悲しみはないよね。こちらは切ない気持ちに駆られるけど。”
  • 2026年2月9日
    エキストリーム・センター
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