

葉山堂
@hayamado
読書と、1930年代の日本文化が好きです。
- 2026年7月27日
死者たちクリスティアン・クラハト,高田梓,髙田梓1930年代の日独合作映画製作がモチーフということで、帰国したら読むのを楽しみにしていた本。 戦前の映画製作事情や実在の登場人物たちについては、結局かなりのフィクションで(というかコンセプトとしての歴史改変)私が思っていたような小説ではなかったのだが、この小説の核はそこにはなく、これがどういう意図を持った作品なのかということは翻訳者の髙田梓氏の解説に詳しく書かれている。 その核は私の教養がまったく不足している分野(表現手法について、ヨーロッパドイツ語圏の文芸の土壌について)にあるので、一度読んだだけでは作品を理解したとは到底言えないのだが、 しかし理解不足ながらに、第二次世界大戦前後のヨーロッパ(物理的な舞台は主に日本だが)が描かれるときのあの暗く不安な感じ、世界が静かに狂っていくあの感じ、曇り空、暗いランプの灯り、湿った不衛生さ、そういう空気感だけはこれでもかと塗されているので、夜中に読んでまたまた後悔してしまいました。 (でも夜中しか読む時間がない…) 本当は何度か読み返して理解を深めたいのだけど、作品の空気から影響受けやすい私は、しばらく読み返せる自信がない。 ------------------------ 【日記】 3番目が一歳を迎えて、どんどん腕白になってきて毎日バタバタです。可愛いけど目が離せない。 といいつつも、夏休みに帰国して本屋や図書館で日本の本のいい匂いを嗅げる幸せ!満喫中です。 毎日本屋に行きたいけど、なかなか行けない😭 - 2026年7月27日
民族とナショナリズムアーネスト・ゲルナー読みたい - 2026年7月27日
「王朝美」の世界を読みほどく千野香織読みたい - 2026年7月27日
ひらがなの世界石川九楊読みたい - 2026年7月12日
フイチンさん 復刻愛蔵版 上上田としこ読みたい - 2026年5月27日
アガサ・クリスティー自伝(上)アガサ・クリスティ,アガサ・クリスティー,乾信一郎読みたい - 2026年5月3日
こどものとものてづくりブック福音館書店こどものとも編集部読みたい - 2026年5月2日
水北村薫読みたい - 2026年4月17日
- 2026年3月12日
- 2026年3月10日
- 2026年2月23日
少年ロアルド・ダール,永井淳読み始めた - 2026年2月7日
温泉めぐり田山花袋読みたい - 2026年2月6日
小村雪岱 デザイン大鑑山田俊幸読みたい - 2026年2月6日
今和次郎 採集講義今和次郎読みたい - 2026年2月6日
夜と霧ヴィクトル・エミール・フランクル,ヴィクトール・E・フランクル,池田香代子読みたい - 2026年1月29日
黄色い本高野文子多和田葉子「百年の散歩」の最終話「マヤコフスキーリング」を読んでいて連想し再読。 こういう話を、漫画で、ここまで緻密に描けるのが本当にすごいと思う。(表題作) 私の高野文子ベストワンです。 - 2026年1月29日
百年の散歩多和田葉子ベルリンの、カント通り、カール・マルクス通り、マルティン・ルター通り、レネー・シンテニス通り、ローザ・ルクセンブルク通り、プーキシン並木通り、リヒャルト・ワーグナー通り、コルヴィッツ通り、トゥホルスキー通り、マヤコフスキーリング。 それぞれの場所で綴られる十遍の連作集。 言葉あそびで重ねられた文章。 そのあそびは美しいもの、淡々としているもの、感傷的なもの、笑えるもの(かなり多い)とさまざまで、きちんと読まないと、軸にある「物語」は進んでいかない。だからどんどんどんどん、というような、飛ぶような豪快な読み方はできない。だがその一行に詰められた世界の広さ、深さ。一冊の本で意識はいつでもこれだけ遠いところへ行くことができる。 余談… 滝沢カレンさんってかなり多和田さんに近い感覚を持っているのではないかと思った。明るくすこやかな多和田さん。 - 2026年1月27日
密室の戦争NHKスペシャル取材班,片山厚志11年前の2015年、NHKスペシャルで放送されたドキュメンタリー「密室の戦争」。 当時タイトルを一目みて、すぐに放送日時をメモした。「日本人捕虜、よみがえる肉声」というサブタイトルから、実際の会話音声が聞けるのだろうとわかったから。 1943年(昭和18年)から45年(昭和20年)、太平洋戦争が苛烈さを増していく時期に、南方の激戦地で連合軍の捕虜になった日本兵たち。オーストラリアの捕虜収容所での尋問を録音したテープが残されていることがわかり、ドキュメンタリー番組の制作が進められた。 本書はその番組の書籍化であり、ディレクターの片山厚志氏の制作の道のりを辿るドキュメントでもある。録音テープの存在を知った片山氏が、その音声を確認し捕虜の特定と遺族とのコンタクトに奔走し、ときに葛藤しながらも謎を紐解いていく様子が記録されている。 番組は、異なるキャラクターを持つ4名の捕虜が軸に据えられ、それぞれの尋問官とのやりとりから「戦争」を見つめる構造となっている。 強い信念を持つがゆえに苦悩する者、とくに深い考えを持たない者、自分がしたことに苦しみ疲弊していく者… 「戦争は醜い出来事…そう思いませんか?自分たちに嘘をつき、国に嘘をつき、私たちはその“嘘”に頼っている。それは私たち[尋問官と稲垣]の考え方からすると、全く間違っているように感じます」 「はい……でも、日本国民は政府や指導者に対して非常に従順なんです」 「そうなんですか?」 「彼らは自分たち自身で考えない」 「日本軍も危ないですね、これ」 「危ないです」 「そうすると、あと一年くらいで戦争は…」 「何で殺したか?」 「それはわかんない」 「わからないですか?」 「わからないです」 「拳銃で?」 「刀で斬ったです」 「首を斬ったか?」 「そうです」 「そんなこと、思い出してももう……嫌です。思い出すのが嫌です」 戦場で戦う人間の実態はただのコマである。 「祖国や大切な人を守るため戦った」というような決まり文句があるが、そのいかにも感動をさそう大義のもとにすることは、たんに一人でも多く、誰かも知らない人間を殺害することである。一対一の決闘ではない。崇高な信念もなにもない。 そして"英霊"になるかならないかは、銃弾のタイミング、当たる位置にいたかいなかったか、数センチの差。 現地の市民を殺害し、マラリアにかかり、飢えに苦しみ、精神に異常をきたし…戦場にあるのはただただ"混乱"であるということが、捕虜たちの言葉からは分かる。 ドキュメンタリーの実質的な主人公、稲垣利一と尋問官とのやりとりはあまりにもドラマティックで、現実のものとは信じられない思いがする。昭和18年、当時の状況下で、彼がある決断にたどりつくまでの苦悩や逡巡が、実際の言葉として「音声」に残っている価値は計り知れない。 この歴史的音源を発掘し世に出した当時30代のディレクター片山氏は、いまどんな番組を作っているのだろうか。 - 2026年1月25日
カササギ殺人事件<上>アンソニー・ホロヴィッツ,山田蘭読みたい
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