性差別の医学史 医療はいかに女性たちを見捨ててきたか

8件の記録
- はな@hana-hitsuji052025年7月22日読み終わった図書館で借りた長かった… 所々難しく感じる部分があって、ひとつの文章を咀嚼するのに時間がかかった。 第10章 精子と卵子の神話 では、精子が子宮の奥でひっそりと待つ卵子まですごくアクティブにまるで競争みたいに1等目指して突き進むイメージがあったんだけど、むしろ卵子が好みの精子に向けてのみサインを発していて相手を選んでいる動きをしていることに衝撃。 卵子、アクティブじゃんか。 髪の毛を輪切りにしたくらいのサイズの細胞にまで王子様とお姫様的なイメージを持っていたのか私たちは。そこから違うんかい! もう読めば読むほど医療や科学にまで家父長制刷り込みの入り込み方エグくて、自分の当たり前や思考まで生まれた時から洗脳されてたようにさえ感じる。 その時その時教えられた知識も日々アップデートしているのは当然のことで、こうしてビックリしながらも前提を疑っていくことは大切だな。 『一度読み書きを習得したら、もう後戻りは出来ません。 作品やメッセージが気に入らなくてもかまいません。けれど事実や情報を手にしたら、もう手放すことは出来ません。 その知識で何かする必要はないけれど、それを忘れることは出来ないのです』 人口子宮については、女性を妊娠出産から解放するはずが、より悪い選択(養殖みたいなノリ)で本来の目的から逸れ命が軽視され利用されることにつながらなければ良いが、と思った。 既に他の生き物でそういうことをして知らず恩恵を受けているだろうから尚更。
- はな@hana-hitsuji052025年7月16日まだ読んでる図書館で借りた『痛い』と訴えている時に『痛くない、大丈夫だいじょうぶ!』と言う人が好きじゃないな〜と思い出しながら第6章 無視される痛みを読んだ。 男性と女性ではサイズだけでなく組織の質感まで違うんか、心臓。 男性より心疾患で亡くなる女性が多く、それは乳がんの6倍もいるのに、心疾患とホルモンの関係やそれが男性とは異なる症状や原因によるもので、異なる処置が必要だとは考えたことがなかった。 女性向け心臓外来クリニックを開いた女性がいたとは。 彼女は『医師が1番よくわかっている』というヒエラルキーモデルを否定。 多分医者の『わかっている』は学んだことやデータ、経験から読み取れることで、患者本人がわかっていることというのは、こういう状況の時に自分の体調がどうなるのかという傾向や現状も含まれるから食い違うのだろうかな。
- はな@hana-hitsuji052025年7月7日まだ読んでる図書館で借りた女性の身体について情報が提供されても、男性と同じ身体反応が女性に起きるはずがないとそれを軽視することで結果的には研究が深められないケースがある。 これに限らず、相手の訴えを自分の知識や経験の範疇から連想できない場合は同じくその状態を軽視しがち。 問題点や気づきがなかったことのように扱われる。 この本は医学や研究における男女差や違和感を記してあるけれども、最終的には性別による問題点だけでなく、知識なり力なり何かをより持っていると(本人が)感じている者が持っていないと(勝手に)認識している相手に対してやりがちである普遍的なことだなと注目してしまう。 これはどの性別同士や組み合わせでも起こり得る。人の痛みは自身が同じ経験をしていないので想像することは出来ても実感することは出来ない。 人間誰しも自分の知力体力能力には限界?果てがあり、その先の世界、すぐ隣の世界の存在に気づけるのはとても難しいから、自分の世界で判断しがち。 そういう本質的なことを読んでいてとても興味深いと思う。
- はな@hana-hitsuji052025年7月3日読み始めた図書館で借りたもう一冊借りている本より読み進めにくいかな〜と思って迷ったけど結局こっちから読んでる。 身体のことについても、診断が男性の身体を主に情報源としていたとは思いもよらなかった。 心筋梗塞の時に出る基本的な症状、予兆は男の人に出るそれであり、女性は全く違うサインがくるので見過ごされやすい、ということに衝撃。 作者は白人シス女性とのことで、ここからさらに人種などによっては何かの病気で現れる症状はさらに違うのかもしれない。 そして性的マイノリティが病気になったらそのサインは??? この本、絶対面白い。