雪の練習生(新潮文庫)

17件の記録
mayu@yatsu_books2026年5月9日読み終わった@ 自宅ホッキョクグマが人の言葉を理解したり、会議に出席したり、自伝を綴ったりする姿に最初は少し戸惑ったのだけれど、すぐにこの「わたし」の語る物語に引き込まれて、次第に人とクマの境界が曖昧に感じられてくるから不思議。 そして、クマの目を通して語られるうちに、わたしたち人間の振る舞いがどんどん奇妙なものに思えてくる。 社会主義国のサーカスに対する動物保護団体の非難、育児放棄した母グマをめぐる、母性本能論。 ただ生まれて生きたというだけなのに、地球温暖化問題の象徴に祭り上げられ、成長してその愛らしさが失われ、見向きもしなくなる人の身勝手さ。 そんな耳に痛い人間達の行動だけれど、それを決して糾弾することなく、時にユーモラスに、時に悲しく、そしてあくまでも美しい情景描写と共に綴られているせいか、嫌みなく文章ひとつひとつがしっくり馴染むように、真っ白な雪と氷の情景がまるで残像のように残ります。 『本の練習生』と合わせて読みました。










うたたねこ@ne9o2026年4月12日読んでる碇雪恵さんの「本の練習生」を読み始めて、そうか、読書会の記録なんだ!と気づいて先に課題本になっていた「雪の練習生」を読むことにした。 まだ読み途中。サーカスの調教の描写がなまなましい。幼少期、身体を痛めつけられながら芸を仕込まれて、生きのびるために拒否はできなくて、周囲の評価=自分の生存になっていき、自分の身体を守ることよりも、他人の思惑や評価に振り回される主人公の姿、これはトラウマを抱えながら生きる人なんじゃないかなって、思いながら読んでいる


ふまそん@fumason2026年3月28日読み終わった⭐︎⭐︎⭐︎ “そうかクヌート、君は狼が苦手か。その気持ちは分かるよ。狼は結束が強いからね。いつも群れをなして行動する。ヨソモノが入ってくると殺してしまうことがあるくらい厳しく内と外を区別する。だから、ああいう態度を取るんだよ。悪意はないんだ。君たちホッキョクグマは一匹狼だから、彼らの気持ちは分からない だろうけれど。”


むらた@Murata2025年11月10日心に残る一節「僕だけが自分の冬を引きずっていたせいで、急に来た春に気付けなかった」 人間らしさを表すとても美しい表現だと思う。心が動くというのはスイッチのON/OFFとはまるで勝手が違うのだから。
















