短編でありながら、読み応えの十分な一作。5分文庫のシリーズはKindle Unlimited会員なら無料、そうでなくとも刊行してすぐは無料で読めるそう。翻訳作品の選定も好みなのでチェックしていきたい。

捕鯨船「エセックス号」の海難に関する調査がまとめられている。当時のナンタケット島の文化や暮らし、捕鯨船の艤装や甲板における解体作業のほか、航海の途中で見舞われた悲劇についても冷静な筆致で詳細に書かれており、大変に興味深く、読み応えがあった。 映画『白鯨との闘い』原作。

翻訳がとても読みやすい。なんと個人で翻訳から装幀、電子書籍化までやっておられるそう。解説にも作品への愛が感じられてよかった。

ポーやメルヴィルの短編小説に描かれたモチーフから当時のアメリカ社会の陰影を見つめなおすような内容で、タイトルから想像していたよりずっとおもしろかった。

最初の2ページで笑った。