朝のピアノ 或る美学者の『愛と生の日記』

49件の記録
- m@kyri2025年6月22日読み終わった@ 自宅最後の日の一文を読んだとき、ああよかったなって、心から思った。そこにたどり着くことができるなら、死ぬことも怖くないかもしれない。 わたしは常々、自分には人生が足りないと思っているけれど、こういう、『朝のピアノ』であれ『無人島のふたり』であれ『急に具合が悪くなる』であれ、遠からず訪れる死を見据えて書いた人の本を読むとき、誰にとっても人生が「足る」瞬間など死ぬまでこないのだということ、私だけじゃないのだということ、人生は死ぬまで「足りない」からこそわたしたちはものを考え、感じ、そして書き残すのだということを思う。 ひとりの人を見送る気持ち、静謐に手が触れる感覚、こういう気持ちを「敬虔」と呼ぶのだろうか。
- Chihiro@chiii_no02025年5月31日読み終わった何となく雨の日に書いていることが多いのか、雨の描写に目がついた 生について後ろ向きになり、思考を放棄し逃げ出したくなることがあっても、この本を読んでいる時には静かに落ち着いて生と向き合える
- 清水美穂子@favoriteworks2025年4月20日買った読み始めた美学者は川の水音に耳をすませる。 流れるとは生きるということだと知る。 「流れるということは、虚しく消えるということ、だが流れているものだけが生きているのだ」 これはわたしの本棚にずっと置いておく本。