結婚式のメンバー

34件の記録
- マヤ@mayaya_20252025年10月9日読み終わった感想身に覚えのある感情や感覚の連続で、本当に驚いた。 大人向けの(という表現が正しいかはわからないけど)文学で12歳の女の子が主人公で、しかもその一瞬の季節だけを描いていて、別に成長譚でもなくて。 だけどそういう文学をわたしはずっと読みたかった! なんで少女が主人公の名作と言われる物語はみんな健気で苦難にもめげず成長しやがて素敵な男性と結婚するものが多いのか! 自分自身を持て余してわあわあしているフランキーが愛おしくて仕方ない。 たぶん、わたしの中にもまだフランキーのような少女が保存されていて、この作品を読んだことにより蓋が開いたのだろうと思う。 カーソン・マッカラーズの作品、ほかのものも読みたい。
- M@3like___2025年9月18日読み終わった10代の全ては子どもなのに気持ちは大人で、ここではないどこかに行きたいけれど、どこに行けばいいか、どうやって行けばいいか分からなかった絶望感を思い出した
- ヨル@yoru_no_hon2024年9月1日2024年ベスト本「気の触れた」少女フランキーが、兄の結婚式で自分の人生が変わることを夢見て、さまざまな奇矯な行動に出る、ひと夏を描いた物語。まず、冒頭の一文から引き込まれる『緑色をした気の触れた夏のできごとで、フランキーはそのとき十二歳だった。』この「気の触れた」というフレーズはこの本の所々に出てくるのだけど、まさにぴったりな言葉だと思った。ほんとに気が触れている、狂っている。そして当の本人にはその自覚が全くない。ちょっと悲しくなるぐらいに。でもその「気の触れ方」は、わたしたちが全く知らないものではなく、多かれ少なかれ、誰もが少しくらいは経験したことがあるのではないか、とも思う。悲しくなるぐらいに美しいとも思ってしまう...少女の特別なひと夏の思い出。前半は夏の暑さで気だるく暑ぐるしい空気感で進んでいくのが、後半から急に加速して、夏の終わりの涼しさや虚しさが一気に押し寄せてくる、気づいたらもう秋だった。最後に残るこの感情はなんなんだろう、という気持ちになる。村上春樹訳で読めたことがうれしい。年明けは『哀しいカフェのバラード』を読む。