
ハンク
@lardenkaizer
人文系、科学系、小説は翻訳物をメインで読んでいます
- 2025年9月24日読書日記読み終わった読書メモ感想尼崎事件に関する綿密な取材内容を記した本書は、家族という概念を根本的に考え直すきっかけを与えてくれる。悪意をもった他人が入り込むことで、いとも容易く崩壊し、互いを傷つけ合う。事件が明るみになったあとの傷を負った親子のやりとりは胸に迫るものがあった。 被害者のことを考えれば、主犯の角田美代子はもちろん、暴力や虐待に加わった人間を擁護することはできない。しかし親子関係に不和がなかったなら、こんな悲劇は起こらなかったのではないかと思う。その点では、主犯の生い立ちにも感情移入してしまうことがしばしばあった。 人間は誰しも心に闇を抱えている。誰しもが家族という一番身近な相手に不満を持ち、小さく傷つけ合っている。そんな心の隙間につけこんだ手口は残虐といわざるをえない。だが、この手の事件は加害者の残虐性のみに議論を終始させるべきではない。民事不介入を理由に捜査を怠った警察。違反に気づきながらも、声をあげることができなかった人々。そうした構造的な問題を孕んでいるよう思う。 「母という呪縛、娘という牢獄」の読了後にも感じたが、すべてを家族という単位で完結させるには無理がある。他人の過度な干渉は肯定しないが、本当に困ったときに、手を差し伸べる人がいてくれる地域社会であってほしいと思う。
- 2025年9月21日
- 2025年9月17日オーロラ!片岡龍峰読書日記読み終わった読書メモ
- 2025年9月11日
- 2025年9月8日伝道の書に捧げる薔薇ロジャー・ゼラズニイ,浅倉久志借りてきた読書メモ読んでる小説
- 2025年8月30日バベル17 (ハヤカワ文庫 SF 248)サミュエルR.ディレイニー読書日記読み終わった読書メモ小説
- 2025年8月26日極北マーセル・セロー読んでるまだ読んでる小説
- 2025年8月21日
- 2025年8月19日逆行の夏ジョン・ヴァーリイ,中原尚哉,内田昌之,大野万紀,宮脇孝雄,浅倉久志読書日記読み終わった読書メモ感想SF小説表題作はいまひとつハマらなかったが、「バービーはなぜ殺される」と「残像」は秀逸。SFだけど、クライムサスペンスやミステリー的な話も入っていて、多面的な短編集だと思った
- 2025年7月17日
- 2025年6月30日
- 2025年6月27日
- 2025年6月24日沸騰大陸三浦英之気になる読みたい
- 2025年6月23日傷ついた世界の歩き方フランソワ=アンリ・デゼラブル,森晶羽読書日記読み終わった紹介読書メモ感想心に残る一節小説少し前に読了。イランについて何も知らなかったのだと実感。ヒジャブのこと、それを外して女性が髪を晒すという意味、中東でも珍しいシーア派が多数の国であること。シリアスな内容が含まれる一方で、ときにはユーモラスに語られる場面も多い。イランに生きる人の息遣いも感じられる。今は遠くから、文字でしか知ることの出来ない遠い国だけど、いつかはこの足で歩くことができたらと願わずにはいられない。
- 2025年6月22日
- 2025年6月20日ゾマーさんのことジャン・ジャック・サンペ,パトリック・ジュースキント,Patrick Suskind,池内紀気になる読書メモふと思い出した読みたい小説パトリック・ジュースキントは「香水」が素晴らしかったから、こっちも読みたいなぁ。
- 2025年6月20日
- 2025年6月19日
- 2025年6月16日サーデグ・ヘダーヤト短篇集サーデク・ヘダーヤト,石井啓一郎気になる読書メモ読みたい小説最近の情勢からイランのことを知りたいと思って、現在は「傷ついた世界の歩き方 イラン縦断記」を読んでいる。本書も興味深いのだが、体裁としてはフランス人がイランを訪れた際のことを描いたロードノベルになっている。実際にイランで暮らしていた作家の声も聞いてみたい。そう思っていると、「傷ついた世界の歩き方」の中に、ヘダーヤトの名が紹介されていた。次はこれだ、と思った。
- 2025年6月14日傷ついた世界の歩き方フランソワ=アンリ・デゼラブル,森晶羽気になる読書メモ見かけた読みたい
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