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@noa3373
読めない時も、本の近くに。
  • 2026年9月15日
    火山のふもとで(新潮文庫)
    季刊紙『考える人』をよく読んでいた時の編集長が松家さんだった。 2008年冬号の特集が「さようなら、こんにちは 河合隼雄さん」で、松家さんの編集後記「河合さんの庭」は、奈良の住まいの庭先での河合さんを想像したり、編集者として心配りが足らなかったことに亡くなってから初めて気づいた後悔を、冗談の名人だった河合さんへの懐かしみを、微温の言葉で書いていた。 淡々と丁寧な言葉に静かに浸されていく。その浸され具合が悲しみでも穏やかに味わっている。 未読の単行本もあるのに、文庫本も買ってしまった。松家さんが作家になったことの必要にまずは自分を澄まして。 「Plain living & high thinking(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」
  • 2026年9月10日
    雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら
    もし、何かを喪失した日が雨降りなら、遣らずの雨だと思えば心は保てるのだろうか。 想像を越えた降り方に浸水しても、息が出来るように誰かに傘を差し出して、傘も役に立たないのなら一緒に濡れる。そんな優しさを失くさないでいられるのなら。 地下鉄まで運休し、途方に暮れながら歩いて帰宅したどしゃ降りだった一昨日、本当はこの本を探したかった。
  • 2026年8月31日
    文化の脱走兵
    文化の脱走兵
    白玉庵さんのまっすぐな投稿が心地よく胸に響く。 自分が読めなくても、どこかで本を読んでいる人がいる。その感想を読むことが出来る。幸せなことだと思った。 本への思いを届け合う関係性を大切にしたい。
  • 2026年8月29日
    すべてきみに宛てた手紙
    長田さんの詩や散文は、ずっと読んでいると、しばらく離れて休憩したくなる。 けれど、心を澄ます必要な言葉が自分の時間へ注がれている。 手紙の友は、ビオトープのある中庭で鳥たちの観察で憩う。「長田さんがまた読みたくなって読んでる」と書いたら、便りが届いた。 季節や文面に合わせた絵柄の古切手と、いつもの懐かしい文字。 いつしか 心は温かくなる。
  • 2026年8月25日
    星沙たち、
    星沙たち、
    明け方に本を探す。 朝の窓をあける前に。
  • 2026年8月22日
    静寂から音楽が生まれる
    静寂から音楽が生まれる
    去年、京都生まれクラシック育ちさんの投稿から、初めてアンドラーシュ・シフを知った。今年3月の演奏会に気づいた時はチケットは既に完売。遅かった。 今日は吉見友貴さんの演奏会。吉見さんが17歳だった時、プロコフィエフの3番にテレビで圧倒されてから9年間、ずっと聴きたいと思い続けてきた。 ピアノが好き。好きなピアニストの音と姿を客席から受け取り、何かを持ち帰る。読めなくても、バッグにはいつも文庫本。 本も音楽も、私というフィルターで繋がり合う。
  • 2026年8月17日
    ゆっくり歩く
    ゆっくり歩く
    Readsで気づいたことのひとつが、次の本へ進む私の速度だった。 読み終えた本をしばらく考える時間の内は次を読めない。読めない時間は、さみしくもあり、静かに心に降り積もる何かも感じている。 今きっと必要だと思いながら、ずっと読み出せなかった。読み惜しみしていたのか、自分の心情がつかめない。代わりに、この本に投稿された方たちの言葉で読みたい思いを繋いだ。 みんさんの「介護に正解はない」「人と人の関わりから逃れることはできない」「悩みも辛いことも多い」けれど「生きることの視野がぐっと開ける瞬間もある」この4つを、今もぐるぐる反芻している。
  • 2026年7月16日
    深呼吸の必要
    「大事なのは、自分は何者なのかでなく、何者でないかだ。急がないこと。手をつかって仕事すること。そして、日々のたのしみを、一本の自分の木と共にすること」 散歩しながら、一番好きな詩を思い浮かべた初夏だった。 何者かであることの安心感も疲労感も、何者でもなくなる時間にほぐれて曖昧になる。自分を緩ます心の持ち方を知ってさえすれば。 「贈りもの」のような日々の暮らしが、急がなくてもよい世界を構築しますように。
  • 2026年7月8日
    チョコレートをたべた さかな
    生命は、ある時はさかなだったり、ある時はヒトだっり、ゆるやかに連なるもの同士。 チョコレートに焦がれて、水面から月を見上げるさかなの目は、やがて少年の瞳になった。 世界は、こぼれ落ちた「思い」のカケラを掬ってくれるかな。次の生命に手渡すまで大切に保存して。
  • 2026年7月4日
    雲と鉛筆
    雲と鉛筆
    「 AでもなくBでもなく、じつは、そのふたつのあいだに豊かなものがある」 何かと何かのあいだにあるものに逡巡ばかりだった。 「トーベとムーミン展」に行った。最後の部屋で12種類の言葉のカードを1枚お持ち帰り出来た。選んだのが「ものごとって、みんなとてもあいまいなのよ。まさにそのことが、わたしを安心させるんだけれどもね」 トゥーティッキの言葉だった。 雨が降り出す前の、青空が見え始める前の曇り日が、微細な濃淡のグレーが昔から好きだった。 8年ぶりに読んで『雲と鉛筆』がもっと好きになった。吉田さんのあとがきもすごく良くて、空ばかり見ている。
  • 2026年6月28日
    歩くと心が軽くなるのはなぜか
    タイトルだけで気づかされた。しばらく散歩も楽しめていなかったことを。 5月某日、長年馴染んできた緑道に久しぶりに道草をした。桜並木が続く庶民の散歩道。その日はご褒美のような静かな午後で、神様ありがとうと思った。 空と緑陰と濃紫の紫陽花と。雲を見上げたり、緑道の遠くや近くに視線をゆらゆらしていたら、固まっていた身体と心が散らばって軽くなっていった。 この日のあわいもストックしながら私の日々を緩ませようと、暮らす町へと戻った。
  • 2026年6月25日
    つめたいよるに
    つめたいよるに
    あらためて、宝ものだと思う。柳生まち子さんの装丁に惹かれて手に取ったことを覚えている。そして一気に江國さんに魅せられたのだった。 「デューク」で立ち読みのまま泣き、「草之丞の話」で心を遠くに持っていかれ、「桃子」は、ぞくっと怖くて呆然とした。どれもせつないラブ・ストーリーだった。 「和尚様は、恋をお忘れですか」 「こんなの童話じゃない」と批判された「桃子」を、誰よりも褒めて、無名だった江國さんを作家の世に送り出したのが今江祥智さんだったな。 えんぴつさんの投稿から再読。
  • 2026年5月26日
    世界はうつくしいと
    日々にあって、難しいこと。 ー希望を始末すること。 誰もそう言わないが、本は、 希望の産物なのだ。 「蔵書を整理する」を数度読んで考えていた。 本を整理することが希望を整理することなら、それぞれの本に惹かれたその時を思い返したい。なかなか本が手放せなくて悩む今の心も、焦らなくても、時が満ちるタイミングに。 何ひとつ永遠なんてなく、いつか すべて塵にかえるのだから、世界はうつくしいと。 「目に見えるどんな風景も、その風景のなかに、ここから消えていった人の、目に見えない記憶をつつみもっている」 風景と記憶。あとがきの言葉が沁みわたる。 17年振りに読んだ今の方が、言葉が素直にすぅと広がる。こんなにいい本だったの!と再発見出来たのは、Readsで投稿された方々の後押しがあったから。そのことに感謝して。
  • 2026年5月24日
    雪あかり日記/せせらぎ日記
    カササギさんの投稿で知る。 谷口吉生氏が好きなので、親子合作の金沢市立玉川図書館もいつか訪れたい。
  • 2026年5月23日
    たぶん彼女は豆を挽く
    長年、愛用している手挽きミルで豆を挽く。カリカリという音の響きと、豆が砕かれていくハンドルから伝わる手の感覚を楽しむ。ゆっくり、急がないだけで、珈琲は美味しくなる。 誰かのためでなく、自分の今日の一日に、庄野さんのように肩の力を抜いて、珈琲を淹れる。
  • 2026年5月19日
    茶色の朝
    茶色の朝
    高橋哲哉さんのメッセージから読んだが、それだけで十分怖かった。読む前から物語の怖さが加速した。 茶色一色の日々からはみ出していない安心で覆い、それも悪くないと思わせて、不安を封印しやり過ごすうちに人権を失くしてゆく。静かに息苦しくなっていく怖さだった。 言われた通りに縛った紐がどんどんきつくなって、ほどき方がわからなくなって混乱していき、やがてはほどくことを諦める。諦めることに慣れていくことは平安なんかじゃない。 わからないことに素直に首をかしげる「考える人」でいること。
  • 2026年5月19日
    だってだってのおばあさん新装版
    実家に残る祖母に贈られた絵本を住まいに迎えた。久しぶりにページをめくり、送り手の思いを何十年ぶりかで辿った。 三輪哲さんは祖母が入院した時、コスモスいっぱいの花束を絵本に添えて、すぐに会いに来てくださった。『100万回生きたねこ』だけじゃない、佐野さんの絵本やエッセイも三輪さんから教えていただいた。 友人から帰省の折りにメルヘンハウスに寄ったと聞いた。ああ、なかなか行けないけれど、2代目の丈太郎さん、頑張ってほしい。
  • 2026年5月16日
    最後の山
    最後の山
    8000m級の世界レベルとは比較にもならないけれど、北アルプスの3000級の山でも登るのはとても苦しい。自分ももう登れない。 でも、山小屋での見知らぬ人との会話と雑魚寝、山の頂きからのご来光、前穂高から見た雲海が朝日で染まる絶景は宝になって残る。 石川直樹さんのことはずっと気になっていた。短くシンプルなタイトルが力強くて、良い本の予感がする。
  • 2026年5月14日
    片思い世界
    片思い世界
    ほとほと疲れて眠れない夜、ふとこの映画を思い出した。 車内に残された赤ちゃんを助けようと、道行く人に必死に伝えようとしても声が届かないシーンに最初に泣いた。亡くなった人が暮らす世界が愛おしく思えたいい映画だった。思い出しながら心も落ち着いてくる。 坂元裕二さんの作品がこよなく好きだ。
  • 2026年5月12日
    茶色の朝
    茶色の朝
    「今の世の中のほうがよっぽど読んでほしい一冊です」と、ある書店員さんが2012年に書いた文章を読んでいた時にReadsで投稿があった。 2003年に出版された本の感想が、10年後も20年後も何も変わっていない怖さをちゃんと考えたい。
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