箱の中のあなた
27件の記録
ハンク@lardenkaizer2025年6月4日読み終わったショートショートといえば、星新一を思い浮かべる人が大多数だろう。否定はしない。私が幼少期に読書にのめり込んだのも、星先生の作品によるところが大きい。しかし、ショートショートの名手として山川方夫は外せない。星さんとも毛色が異なる。奇妙で、グロテスクで、妖しい。けれどもページをめくる手は止まらない。もっと早く出会いたかった作家の一人。末尾に収録されている鼎談もメンバーが豪華で、内容も実に興味深い。
- よる@woodchuck2025年3月10日読み終わった表題作を青空文庫で。 「夏の葬列」より私は好き。無駄が、ノイズがない。 カメラのなかで結晶する人形愛。さらにその愛らしい人形は男性というのがまたおもしろい。 カメラを覗いた女のこの描写、感性にはっとする。 "" 美しい、小さな世界だった。血のような夕陽に染りながらぽつんと一人の男が立ち、にこやかなポーズで笑っていた。旅行者は茜色の光にくっきり映え、その光は、ちょっとぐずぐずしていれば跡方なく消えてしまいそうに思えた。 まっすぐな鼻、薄い女のような唇、ひきしまった精悍な腰つき。……のしかかるような動物の圧力、圧倒的な恐怖そのものだったそれまでの「男性」は、どこかに消え、ガラス板の上に縮小され、定着された男は、いまは輪郭の明瞭な、小さな愛らしい一箇の人形となって、はじめて彼女は彼を所有することができていたのだった。うっとりと、彼女は飽かず眺めつづけた。それは、ゆるされた貴重な時間だった。 > こうでもしなければ、私は「彼」をとっくりと見ることもできない。全身が熱く燃えあがって、彼女は、胸がはやくもある期待にわななきはじめたのがわかった。 ""
南°@s_30go2025年3月6日読んでる@ 自宅23分 読んだ 44% たまに読めない漢字があって調べて読んでる 啞と濫費は知らなかった 漢字よわよわを再確認🙆♀️ 今のところ「箱の中のあなた」が1番好きだな
とまと@hon_yom2025年3月5日読み終わった読了。最初の方は怖い話が多かったけれど、段々とほっこり系や哲学的な話も収録されていて、飽きない面白さだった。人間の怖さや愚かさといった内面をよく捉えている作品だなと思う。
中野@nowoyuku2023年5月17日読み終わった「箱の中のあなた」、「カナリヤと少女」がお気に入り 「カナリヤと少女」を読んで大感動してしまった。夜中に「おまいは、おれか!」と叫びそうになった。 もはやワッ!と泣き出しそうなくらい、書きたいものの方向性って言うのかな...そういうのが同じで、これこれこれ!こういうの!分かる!分かる!いいよな!こういうの!って両手を差し出して握手を求めたくなるような出会いが本にはあるから読書はやめられない。 山川さんは、女性が純粋で無垢だからこそ招く結果の残酷さを描くのがめちゃくちゃ上手いのよ。子供がアリをなんとも思わず踏み潰しちゃうような、そういう無垢な残酷さ。それを対人間でやるの。そして、「女性はそうでないと」という創作上の美学を感じる。 あとね、どうしようもなく純情な、光りかがやく愛の語りの世界に墨汁をほんと一滴らしするような、闇を入れてくるところも、「あ〜....!」ってなる。そのほんの一滴らしの墨汁が取り返しのつかない濃度であるところにも。 でも、でもね!その世界は、どんなにドス黒くなってしまったとしても、どこまでも美しいの。美しさは変わらないの。ずっと、美しいまま、物語は終わるの。それがいい! 山川作品は、ショートショートの醍醐味である、怒涛の展開に強風に全身を持ってかれるような感覚もあるし、本当に最高。「カナリヤと少女」は全人類に読んで欲しいな....本当に...。




















