童の神
18件の記録
LUCiA@gogo2026年5月15日読み終わった長い長い映画を見終わったような、充実感というか高揚、陶酔、うっとりした読後感だ。史実、昔物語に作者の創作を掛け合わせ、最後は見事に終わっていった。スケールの大きい話だった。創作のキャラクターがいつの間にか昔話で聞いた酒呑童子になり、渡辺綱に腕を落とされる。まさかり担いだ金太郎が登場する。この字面だけみると日本昔ばなしのアニメのようだが、そこに至るまでにじっくりとこの小説は物語世界の地ならしをしているので全く不自然さはない。さらには、私がいま住んでいる土地や出身地、仕事で馴染みのある地名など、近畿・関西圏が舞台となっているのもざっくりとした舞台が頭に浮かんできやすく、楽しかった。まぁ、京都を中心とした時代の話を書けばそうなるか。そこに金髪碧眼の容貌をもつ主人公が現れたのか。現代なら、「カッコいい(とろ〜ん)」とでもなりそうだけど、昔は鬼とも呼ばれていたんだろう。当時の雰囲気をイキイキと感じられる文章だ。多少の姿形の違い、風習・文化の違いなどで「童」という差別語で呼ばれ、虐げられた人々が反乱し、朝廷と戦う。和睦しそうにもなるが、謀によりそれも叶わず。そんな戦いの物語だった。三部作の第一部と位置付けているそうだけど、もう第二部、三部は世に出ているのかな?調べておこう。
しゅう@shuu622026年3月2日読み始めたとある縁を感じ、今村翔吾氏の本を手に取ってみた。 100Pほど読んでみたところだが、なるほどこれは反転の物語だ。 基本的に源頼光周りの物語というのは、京の周囲に巣食う妖怪退治のお話で、頼光とその四天王の英雄譚である事が多い。 作中にも話があるが、童という字義の変遷をストーリーに落とし込み、頼光を虐げられる物から見た人物として配置し、被差別集落の連帯として物語を描いている。 歴史小説には詳しくなかったが、被差別というテーマは現代にも通じ、英雄に対抗するダークヒーローとしての物語は華々しくもあり、こういった本は小学校の時読んでおきたかったなと思う。 頼光と対峙するという事はおそらく酒呑童子の話になるのだろうが、桜暁丸が酒呑童子なのだろうか。今はまだ反攻の段階ではないが、物語としても次々に見どころを迎えており、今度も楽しみだ。 以降読書ログは会話部分に。











