約束された移動
46件の記録
- 毛糸@sUMAi_8192026年6月28日読み終わった図書館本ここ数ヶ月、立て続けに小川洋子の文体の賞賛を受け取る機会があり、そういえば読んだことない作家さんだなと気になっていた。 図書館で見つけた、タイトルも表紙も素敵なこちらで小川洋子デビューとさせていただく。 短編集だったこちらの一冊。数話読んで、その書き出しの巧みさに驚く。ぐっとお話の中に引き込むパワーがすごい。 そしてたしかに、評されていたように素敵な文体だった。ものごとの輪郭を、これほどまでに過不足なく、そのうえくどくも嫌味もないさらりとした言葉で、くっきりと浮かび上がらせることができるのか…とふるえた。 また、この方の描き出すお話は、小説でもフィクションでもなく、「物語」と呼びたくなるような雰囲気があった。どことなく親密で、初めましてなのに信頼ができてしまうような空気。人間の、人生の暗部のようなものが提示されても、童話を読んでいた幼いときのように「はいはい、心得ていますよ、この先こういうことに出くわすかもしれないのね」と肝に銘じる感覚というか。 「ダイアナとバーバラ」がいちばん印象に残った。




めあ@ameamea2026年6月26日読み終わった小川洋子さんの作品にはいつも静謐な空気が漂う。そしてそこで浮遊しているような、ふわふわと不思議な読書体験。どの短編も最後の文章がとても好きで、この文章に辿りつくことができてよかった、と幸福感に包まれて終わる。
有希@madoromi_y2025年10月30日読み終わった☆☆☆☆約束された移動。役割でもあり、必然でもあり。それぞれの話の世界観も良い。美しいのになんとなく暗い、まさしく小川洋子ワールドという感じ。解説も良い。




有希@madoromi_y2025年10月30日読んでる約束された移動(表題作) 小説の面白さ、文字で物語を読むことの嬉しさにひたひたと浸かることのできる文体が、良い~… ホテルのロイヤルスイートに泊まりにくるハリウッドスターとその清掃員の話。 清掃員がその客の泊まった痕跡を見つけたり、あわよくばそれを彼と自分だけの秘密として一方的に温めている様子は、ともすれば一種のストーカー行為のようにも思える。けれど不思議とそれが不快だと思わせないようなささやかで魅力的な文体が巧妙。穏やかでささやかな話のようでいて、ある種の独占欲めいたものがちらつく不思議な話。面白い。 彼がどういう意図で部屋の本を持ち出していたのかは分からないけれど、そこに(勝手に)意味を見出そうとして彼のことを知ろうとする清掃員のある種の健気さと、つい追いかけたくなってしまうような彼自身の危うくて美しい暴力的な魅力(を清掃員が勝手に見出している)のアンバランスさが良い。
mq@365co2025年7月31日読み終わったやっぱり小川洋子の作品好きだな〜と改めて思った。静謐なのにひんやりしてなくて人肌みたいな温度があってそれが心地いい時もあれば描写と合わさって少し生々しいグロテスクさがあったりして、それがめちゃくちゃ癖になる。巨人の接待が特に好きかも〜鳥、かわいいよね

月日@tsu_ki_hi_2025年5月13日読み終わった@ 電車小川洋子さんの本を読んでいる時の自分は、いつもなら見過ごす景色を、聴き漏れる音を、こぼれ落ちてく光を、何も見えない暗闇を、本棚の隙間を、平らかな心でじっと見つめることができる気がする。その時発見した気持ちを、見せびらかさずに、自分のなかだけで大切に持っておける気がする。自分だけの役割、信じる本物。 そういう独白を、隣で聞かせてもらっている気持ちでずっと読んでいた。恥ずかしそうに、少しだけ誇らしげな、小さな声に耳をそばだてる。 巨人の声が小さいのは、死者に向かって語りかけているからだ。死者はとても耳がいいから、小さい声で充分なのだ。/「巨人の接待」より


































