若葉荘の暮らし
23件の記録
ユメ@yumeticmode2025年9月23日読み終わった感想非正規雇用で働く女性の生活の不安定さと、コロナ禍初期の閉塞感がリアルに描かれていて、読んでいて苦しくなるほどだった。 主人公のミチルは、新卒で入社した会社が倒産したあと、派遣の仕事を転々としたのち、小さな洋食屋「アネモネ」のアルバイト店員となる。「アネモネ」の仕事は好きなものの、新型コロナウイルスの影響で店の営業は制限され、収入が激減してしまう。真面目に働いていても、ミチルのように思いもよらない事情で仕事を奪われて生活苦に陥る可能性は誰にでもあり(世界中でこうも感染症が猛威を振るうだなんて、誰に予想ができただろう!)、その怖さがひしひしと胸に迫った。 自助には限界があり、本当は公助があればよいのだろうがこの国では現状あまり期待できず、これからは「若葉荘」のような共助がますます大事になってくるのかもしれないと思わされた。「若葉荘」は、ミチルが入居することになった40歳以上独身女性限定のシェアハウスだ。そこで暮らす様々な境遇の女性たちが信頼関係を築き、ミチルもその輪に加わってゆくのには胸が温まった。



あのね@inu_daifuku_2025年9月8日読み終わった何気なく手に取ったけどすごくおもしろくてグングン読まされてしまった 出てくるひとたちみんなに愛着が持てる素敵な作品 食べ物の描写もおいしそう わたしは若葉荘のひとたちより若いけど、24歳のときにコロナが流行して、簡易的な卒業式で大学を出て社会人になって、飲み会どころかおしゃべりしながらお昼を食べることもむずかしかったから交友関係がぜんぜん広がらなくて、ようやくコロナ明けと言われる頃には27歳になっていたから、あの頃の世界が終わっていくような感覚、どこも行けずに年だけとっていくのではないかという恐怖、すごく鮮明に覚えている 「どうしても結婚したい、絶対に子供がほしいというわけではなかったのに、それができなかった自分を駄目な人間のように思ってしまった」という気持ちはとてもわかるし、ああそうだよな、別にぜんぜん駄目なことでもないよなぁとこの本がちゃんと気づかせてくれてうれしかった わたしにとっての若葉荘のような場所もどこかにあるといいな



















